夜間の病院はひどく薄暗い。
待合室のソファに座って待っている分には困らないが、その暗さは時間の経過とともに、ざわざわと不安な気持ちを掻き立てる。
近くに立つ二人組の警官がぶつぶつと相談めいた会話を交わしているのも、どことなく追い打ちをかけているような気がする。
ふう、と深い吐息をついた瞬間、処置室のドアが開いた。
反射的に勢いよく立ち上がり、そこから出てくる椎名の姿を見つめる。
すると、処置室の中に居るであろう医師に、ぺこりと会釈をした彼がこちらに向くなり、ぱっと表情を変えた。
「水戸さん、先に終わってたんですね」
急ぎ足で近づいてくる椎名を迎えるや否や、彼の視線が慌ただしく私の様子を確認していく。
「怪我は? 大丈夫ですか? どこか捻ったり、折れたり……」
「いいえ、どこも。手の平を少し擦りむいたくらいで、何てことありません。私よりも******
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