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#普通
野々さくら
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ありあ
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数日後。
ゴールデンウィーク明けの怪異探求倶楽部の部室では、皆が楽しげに談笑していた。
「あ、叔父さん無事に退院できたんだね」
信愛がそう声を掛けると、さくらは嬉しそうに頷く。
「そうなんだよね・・やっと退院したんだよ」
「良かったじゃないですか」
朝陽の言葉に、焔垂も腕を組みながら笑みを浮かべた。
「これで色々解決した気すんな」
「そうだね」
茜も安堵したように相槌を打つ。
「これで祠の鳥居の完成を待つだけって感じだね」
信愛がそう言うと、さくらはどこか歯切れ悪そうな表情を浮かべた。
「それなんだけどさ・・・」
「ん? なに?」
「今日、美羽さんからLIME来たんだけど
鳥居完成したってさ」
「うっそ!? マジ!?結構早かったね!」
焔垂は感心したように呟く。
「さすがは元大工棟梁だな」
しかし、さくらの表情は晴れない。
「でもさ──」
「ん? どうかしたんですか?
何か浮かない表情ですよね?」
朝陽が不思議そうに首を傾げる。
「いや、さ・・・」
さくらは少し言い淀むと、スマホを取り出した。
「美羽さんから祠の画像送ってもらったんだけどね」
「ん?」
「これ・・なんだよね・・・」
そう言って、さくらは皆に見えるようにスマホをテーブルの上へ置いた。
茜は興味津々といった様子でテーブルへ身を乗り出した。
「どれどれ・・・」
部員たちは一斉に、さくらのスマートフォンを覗き込む。
「え・・・」
焔垂の口から思わず間の抜けた声が漏れる。
「なんですか・・・これ」
朝陽も目を丸くしたまま固まっていた。
さくらは画面を見つめたまま苦笑する。
「これってさ、いわゆる心霊写真ってヤツだよね」
信愛は画面を見つめ、肩を震わせた。
「確かに心霊写真だけど」
次の瞬間。「ぷっ」
堪えきれず吹き出してしまう。
「こんな心霊写真、見た事ないですね(笑)」
朝陽も思わず笑みを浮かべる。
焔垂は写真を見ながら呆れたように頭を掻いた。
「なんか祠を公園の遊具か何かと
勘違いしてるって感じだな(笑)」
茜も吹き出す。
「あはは、確かに(笑)」
さくらは苦笑しながら頷いた。
「私も今朝LIME見て笑っちゃってさ(笑)」
「確かにこれは笑うね」
信愛も笑いを堪えながら答える。
茜は悪戯っぽく口角を上げた。
「SNSに投稿したりしたらさ
『世界一ほっこり出来る心霊写真』
って言ってバズりそうだね(笑)」
「ダメだよ絶対!」
信愛は慌てて制止する。
茜は両手をひらひら振った。
「分かってるって♬冗談じゃん冗談♬」
ひとしきり笑い合ったあと、信愛は改めて写真へ目を向ける。
それを見つめながら、信愛は静かに微笑む。
「でもさ、これ見て確信したよね
私たちがやった事は間違いじゃなかったって」
「ですね」
朝陽も優しく頷く。
茜は写真の中で笑顔を浮かべる子供たちを見つめた。
「だってこんなにも楽しそうだもんね」
さくらも穏やかな笑みを浮かべる。
「これで文字通り万事解決って感じ」
信愛は満足そうに頷いた。
「だね」
その日、怪異探求倶楽部の部室は、しばらくの間、笑い声に包まれていた。
そしてテーブルの上のスマホには、完成した鳥居の周りで、まるで遊具を見つけた子供のように無邪気にはしゃぐ霊たちの姿が映っていた。
祠の屋根の上で日向ぼっこしている子供。
まるで鉄棒にぶら下がる様に鳥居にぶら下がる子供。
鳥居の上でなぜか前屈している子供。
その写真からは恐怖は一切感じられるず、子どもの安らぎと笑顔を感じることができた。
File4−おじろくおばさ−──EMD
コメント
1件
第120話、File4完結おめでとうございます〜!!🎉✨ 最後の心霊写真、めっちゃほっこりしましたね…!鳥居にぶら下がったり前屈してる子供たちの姿、怖さゼロでむしろ癒し😭💕 「間違ってなかった」って信愛ちゃんが言うシーン、グッときました。みんなの笑い声が聞こえてくるようで、読後感がめっちゃ温かいです!File4お疲れさまでした、素敵な終わり方でした🌸