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ヤエ、お前モテるタイプだよ絶対。 なにこのふたり!尊い! 2人で上を眺めてる姿を眺めていたい!!
大笑いしてるヤエくんを見てニコニコしちゃうサクラちゃん。 何だこの状況。かわいいかよ。 ところでさっきある川を見たら、水中でも苦しくなくなったんだけど、どうしてだろう?
見たら魚になるのか………じゃあ見るしかないね
昨日行った方と別の花畑に向かって行く途中
昨日シダレに教えてもらってから少し気になっていた事を質問した。
「ねぇ、ヤエ」
「どうしたの?」
「川を、見ると、魚に…なるって…ほんと…?」
そう聞くとヤエは「えぇ?」と笑って、からかう様な面白い物を聞いてしまったかのように少しだけいじわるな笑顔でこう聞いてきた。
「それってシダレが言ってたの?」
私はこくりと頷き、昨日の出来事を話した。
「昨日、シダレと、一緒に、行く時に、シダレが…
『見たら……魚に、なる!』って、言ってた…!」
そう言うとヤエはお腹を抱えながら「あははっ!」と楽しそうに笑っていた。
しばらくの間ヤエが笑っているのを見て
「そんなに面白かったかな?」と思いつつ、沢山笑っているヤエを見てなんだか私までにこにこになってしまう。
少しして落ち着いたヤエがやっと私の質問に答えてくれた。
「えーと…シダレがそうサクラに教えたんだよね?」
「うん」
「じゃあきっとそうなんだよ!見たら魚になっちゃう!」
「えぇ!?…こわい!」
「じゃあ、サクラは川見ないようにするんだよっ!」
そう言われ当時本当にその話を信じた私は勢い良く頭を縦に振り頷いた。
少し歩くと小さな小屋が1つだけポツンと建っていた。
「あれはなんだろう?」と不思議に思った私はその小屋を指さしながら、ヤエに聞く。
「あれ、何?」
「えっ?なんの事?」
とヤエが建物を見てみると見覚えがあった様で「あぁ〜!」と言い
「少し寄ってみちゃう?」
と聞かれ気になっていた私は迷わずこくりと頷いた。
近くで見てみると少し古く小さい売店の様な物だった。
屋根には赤、青、黄色、色々な色の花が逆さ向きに飾られていて、ぼーっと眺めていたくなる様な綺麗な花だった。
そんな風に見つめている私にヤエは説明してくれた。
「ここはドライフラワーの売店だよ!誰かの誕生日とかにここで買ってプレゼントしたりするんだ!」
「綺麗だよね〜っ!」
と2人で飾られているドライフラワーを眺める。
喋る事も忘れてただじっと眺める。
たまに優しく風が私達を撫で、木の葉っぱが揺れる音が聞こえた。
「ねぇ」
と口を開いたヤエが私にこんな事を聞いてきた。
「せっかくだし、1本だけ買って行いく?」
その言葉に私は目を輝かせながら
「いいの…!?」
と尋ねる。
でも残念ながら私はお金を持ってきていない。と言う事に気づき下を向き
「でも、私、お金もってない…」
とヤエに言うと首を傾げ
「え?僕がプレゼントしてあげるつもりだったけど…?」
と当たり前とでも言いたげに聞いてきた。
少し申し訳ない気持ちになりつつ、お言葉に甘え1本だけ買ってもらう事になった。
ヤエが1本だけ選んでくれると言うことで少しだけ待っていると、帰ってきたヤエが「はいっ!」と
「これはストレリチア!あげるっ!」
綺麗な花を渡してくれた。
「ありがとう!」
と伝え綺麗に咲いた花を見ていると、満足したように笑っているヤエが
「よし!じゃ向かって行こう!」
と私の手を引いて歩いて行った。