オレは天馬司。20歳だ。
幼い頃からずっとピアノの英才教育等を受け続け、オレには「ピアニストの道」しか残されていないように感じた。
進路も、全てピアノや楽器など、音楽関係。
でも、一人暮らしをして久しぶりにテレビを見た時に写ったのは_________
『大人気俳優 神代類の裏の顔』
と上の方に見出しがされている番組だった。
出演した作品は、有名所からマニアックな物まで、色々だった。
アニメの声優も少しだけやっていて、年はオレと少し違う24歳。
そして驚きの一言が神代さんの口から飛び出る。
『最近、拝見させてもらっているピアニストの方がいるんですけど、』
ざわざわとなるスタジオ。
『「天馬司」さんですね。』
オレの名前が出てくる。
オレがかつて憧れた『俳優』という職業。
そんな神代さんが、自分のピアノを聞いてくれているのだ。
凄いことだろう、この飛び跳ねてしまいそうな程の感情を乗せれば、どんな難しい曲だって完璧に弾きこなしてしまいそうだ。
有名なラ・カンパネラだって、幻想即興曲だって、RUSH Eだって、全部。
……あれ?神代さん、と言えば…
スケジュール表をパラパラと捲る。
今月の木曜日。そこの予定には、『人気俳優の神代 類と共演。』と書かれている。
地味に小綺麗な字で、読み間違えなど一切させないような字が、自分を少し苦しめる。
オレが?
あの神代類と?
共演!?!?
〜〜
まぁ、時間が経つのは早く、あっという間に収録の日がやってきた。
スタジオに行くと、ほぼ全員が揃っていて、ざわざわとしていた。
少しチラッと聞こえてきた『神代類』というワードに、「あぁ、早く来ないか楽しみにしているのか」と大体察しがつく。
そこから数分。
神代類が来た。
女性の出演者がキャーキャーと黄色い声をあげ、神代さんに駆け寄っていく。
神代さんはそんな女性の人たちを除け、オレに向かってくる。
え?なぜオレに、?
「あの、天馬司さん……ですか?」
「は、はいっ!!天馬司です!」
「あの、ネットで弾いている曲とか、弾いてみたってやつとか、過去作も全部見ました!!」
「え、あ、えっと、」
「今では辛い時はずっと天馬さんのピアノで救われていて、本当に天馬さんのピアノに救われました!!」
「え、あ、ぅ……」
ぷしゅう、と音が鳴ってしまいそうなほど顔が赤いのは頬の熱さで自覚出来た。だが、憧れの対象にこんな風にいわれるなんて、もう無理だよぉ!!
「ぅあ、む、むり、!!!」
恥ずかしさが行き過ぎて、逃げ出してしまう。それほどに顔が熱くて、なんだか、きゅんきゅんしてしまう、///
何故こんなにも胸がきゅう、と締め付けられるのだろうか、分からない、こんな感情知らない、!!
「て、天馬さん、!?!?」
嬉しい。今までに無いくらい嬉しいのだ。
自分のピアノで救われるなんて言われたのも、こんなにもキラキラと目を輝かせて少したどたどしく言葉を繋いでいくその声があまりにも……あまり、にも、なんだろう。
分からない。
けれども、彼にどこか惹かれている、のか?
分からない、全く分からない!!
「、//////////////////」
「て、天馬、さん、?」
(類視点)
「、//////////////////」
「て、天馬、さん、?」
顔が赤い。
かなり恥ずかしそうだ、
なぜ、?
今の言葉攻めがダメだったのだろうか、
僕が知らないだけで司さんは人見知りな方だったのだろうか、?
それだったら悪いことをしてしまった、
……にしても、何故だろう、この胸がきゅ、と締め付けられて、苦しい。
可愛い……
可愛い?
なぜそう思ったんだろうか、
にしても、とても……
あぁもう、何故か司さんと居ると調子が崩れる、
きゅんとして、なぜか、顔が少し熱くなる、
あぁ、ちゃんと笑顔で取り繕えているだろうか。
複雑な感情が押し寄せる中、僕はどこか他人事の様に落ち着いて居た僕が居た。
「……連絡先、教えてください!!」
「、ふぇ、?/////」
あ、不味かったかもしれない。
さらに顔が赤くなって、茹でだこのようになっている。
可愛い。
自分のものにしたい。
自分だけにその顔を見せて欲しい。
ドス黒い感情が押し寄せる。
こんな感情、抱いてしまったらいけないのに。
今すぐにでも押し倒して、めちゃくちゃにしてしまいたい。
かわいいなぁ、司くん、
かわいい、かわいい……
「 ひぇ……/////////////」
気が付いたら、抱き締めてしまったようだ、
……あれ、なんだか、、
…あ
勃っ、てる、
終わった
絶対嫌われた
勃ってしまった自分のモノを後ろから当てられてるなんて、もうそういう風にしか思われないじゃないか!!
なんてことをしているんだ自分は、
あーもう最悪だ、
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ふへっ☆ふへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ☆