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尽天堂大学病院の中へ入っていった二人は、受付へと向かっていく。


吹き抜けの開放的な空間の中には、待合ロビー、端にはカウンターがズラリと並び、正面玄関からほど近い外来受付カウンターは分かれており、それぞれ『初診』『初診(紹介状をお持ちの方)』『再診』と表示されている。


その横に、白衣を着たイケメンの男性が立っているのを見つけた侑が右手を軽く上げた。


「朝岡(あさおか)、久しぶりだな。急に連絡して申し訳ない」


「本当に久しぶりだな、響野。お前の活躍は葉山兄弟から聞いている。いつ帰国したんだ?」


「ちょうど昨年の今頃だ」


侑と同じくらいの上背、センターパートにした短めの黒髪にツーブロックのヘアスタイルがよく似合う甘い顔立ちの医師、朝岡 誠(あさおか まこと)は侑の隣にいる瑠衣をチラリと見やった。


奥二重の瞳が柔らかく細められ、瑠衣に挨拶を交わす。


「初めまして。響野の小中学校の同級生、医師の朝岡誠です。先ほど響野から連絡を頂きました」


「初めまして。九條瑠衣と申します。よろしくお願いします」


瑠衣は丁寧にお辞儀をすると、彼女の所作を見た朝岡がニヤリと笑いながら問い掛けた。




「なぁ響野。九條さんはお前の彼女だろ?」


「ああ、そうだ」


「…………同棲しているのか?」


「ああ。昨年の十二月から一緒に暮らしている」


珍しく侑がハッキリと言い切ったのを聞いた瑠衣が微かに目を見張ると、朝岡が続けて質問を投げた。


「…………いらん事を聞くが………結婚は……考えているのか?」


「…………」


何かを考えているように答えを濁した侑は無言になり、努めて冷静な表情を見せる彼に、朝岡はまだ受付を済ませていない二人に促す。


「…………そうか。まずは受付してくるといい」


「…………ああ。忙しい所来てもらってすまなかったな」


朝岡が軽く手を振り、踵を返して近くのエレベーターに乗り込むのを見届けた瑠衣が小さく呟いた。


「先生のご友人……双子の葉山さんといい、朝岡先生といい、イケメンだね……」


瑠衣の言葉に侑が眉根を寄せながら、彼女を横目で軽く睨む。


「…………お前は俺の女だ。他の男なんて見なくていい」


侑が照れながらも嫉妬するような事をボソッと言い、後頭部を軽く掻くと、


「ほら、受付に行くぞ」


と言いながら瑠衣の手を取り、手続きをするために受付カウンターへ向かった。

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