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ちいさな手の、まほうの道

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ちいさな手の、まほうの道

20 - 第20話 おてがみはお空へ

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2025年08月17日

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その夜、わたしは森の泉のそばにいた。昼間に出会った精霊が、「夜になったら見せてあげる」と言ってくれたから。


月の光が水面を照らすと、泉は銀色の鏡みたいになった。

精霊が両手をひらくと、わたしの手紙がふわっと宙に浮かんで、光の粒に包まれた。


「…わぁ…!」


手紙は風船みたいにゆっくり空へのぼっていく。

そのまわりには星の粉がひらひら舞い、夜空に道をつくるみたいだった。


「これで、星の女王さまに届くの?」

わたしが小さな声でたずねると、精霊はうなずいた。

「ええ。きっと女王さまは受け取ってくださる。

 心のこもった言葉は、どんな形でも届くから」


わたしは胸の前で両手をぎゅっとあわせた。

──どうか、お兄ちゃんを助けてください。


すると、夜空の星がひとつ、すうっと流れた。

それはまるで、「ちゃんと聞いたよ」と答えてくれたみたい。


「ありがとう…」

声が泉に吸いこまれて、月の光と一緒に揺れた。


その夜、わたしはとても静かな気持ちで眠った。

きっと夢の中でも、星の粉がきらきらしていたと思う。

ちいさな手の、まほうの道

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