テラーノベル
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揚いなり
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撮影が始まって3週間。
ドラマの情報が解禁され、ドラマ撮影だけでなく
インタビュー、雑誌撮影などの仕事も増えた。
それらの仕事は全てラウールと共に行う。
「 本日の撮影終了です! お疲れ様でした! 」
「 お疲れ様でした~ 」
半日以上かかった撮影がようやっと終わり、マネージャーと話しながら、帰る準備をしていた。
「 深澤さん、今日はゆっくり休んでくださいね~? 」
「 わかってる。明日もオフだし、ゆっくりするよ。 」
「 ほんと、…休むってことを覚えてくださいよね、 」
「 はいはい。 」
適当にあしらっていると、耳をつんざく声が楽屋に響いた。
「 深澤さん!明日オフなんですよね! 」
「 うわぁ、…ラウール…どうしたんだよ、 」
興奮気味なラウールが楽屋に飛び込んできた。
「 明日、オフなら今日一緒に晩酌しましょ! 」
「 えぇ…なんだよ急に… 」
「 ご飯誘うのに理由必要ですか?
今日は、い~っぱいお酒飲んで、ゆっくり休みましょう? 」
マネージャーに助けを求めようと、目を向けると、マネージャーまでも深く頷いていた。
「 …あぁ、…もぉ、わかったよ。
俺ん家でいいなら来いよ… 」
「 ぇっ、お家行っていいんですか…!? 」
「 お前ん家行く方が怖い。 」
そんなこんなで、結局俺の家に招くことになった。
普段は送迎車に人を乗せたがらないマネージャーが、今日は上機嫌でラウールを乗せた。
鼻歌を歌っているマネージャーの上機嫌さがなにか気持ち悪くて、少し引いてしまった。
「 マネージャーさん、ありがとうございました、! 」
車を覗き込んで、礼を言うラウール。
「 全然大丈夫ですよ!
深澤さんと2人で、楽しんでくださいね! 」
妙に「2人」ということを強調して、走り去っていった。
なんか変な空気を流した状態で逃げるとか、最悪すぎる。
「 あいつ、…いっつも見向きもせずに帰るくせに… 」
「 まぁまぁ。
今日は、2人で楽しみましょ~ね!! 」
「 っ、…お前、変なこと考えてないだろうな…!! 」
ラウールは泊まること大前提で、マネージャーに家に寄らせていた。
そのため、晩酌の前に風呂に入ることにした。
「 風呂沸かしたから入ってこいよ。 」
「 お風呂…
深澤さん、一緒に入りましょう? 」
「 っ“、はぁ!? 」
飲んでいた水を吹き出してしまった。
こいつは一体何を言っているんだ。
頭が追いつかない。
「 馬鹿か。
狭い風呂になんでわざわざ2人で入るんだよ…!」
「 狭いからこそ、2人で入るんです。 」
また謎の持論。
「 な…、23のガキのくせに調子乗ったこと言ってんじゃね~よ!
早く入ってこい! 」
乱暴にバスタオルを投げた。
ラウールは、バスタオルを嗅ぎながら俺を睨みながら、
「 …変なこと考えてんのあんたじゃん。 」
あいつはそう吐き捨てて、風呂に入りやがった。
「 はぁぁ~…??
なんだよあいつマジで…、! 」
風呂から上がると、ラウールがソファーに座っていた。
「 おい、ラウール。
風呂上がったぞ~、飯にしようぜ。 」
「 ぁ、はい。 」
あいつが立ち上がり、こちらを向いた時
俺はやっと気づいた。
肩からバスタオルをかけていたから気づかなかったが、あいつは上裸だった。
筋肉がしっかりついていて、男全員が憧れるほどの肩幅。
デコルテも綺麗で、完璧な逆三角形スタイルだった。
「 っ、!? 」
「 ちょっとのぼせちゃって、… 」
そう言いながら、こちらに歩いてくる。
少し汗ばんだ肌が輝いていて艶やかで。
俺は思わず、後退りした。
「 …?
深澤さん、ぼーっとしてますけど…のぼせましたか? 」
ラウールの顔が目の前に来て、やっと正気を取り戻した。
「 っ、な、なんでもなぃ。
早く準備しようぜ、 」
すぐに背を向け、飯の準備をした。
目のやり場に困りながら、2人で協力して準備を終わらせた。
酒は様々な種類を準備して、お互い好きなものを飲む。
「 乾杯…! 」
「 ん、乾杯。 」
俺は生ビール、ラウールはシャンパンを飲む。
この男、飲むものまで洒落ているのがなんだか癪に障る。
「 っ、ぁ~…これめっちゃ美味しいです、! 」
「 あぁそう、よかった。
それ、宮舘に貰ったんだけど飲まねぇからどうしようかと思ってたんだよ。 」
「 えっ、…貰い物なのに飲んじゃってよかったんですか…? 」
「 うん、気にすんな。
俺シャンパン飲まねぇから、消費してくれて助かる。 」
そんな話をだらだらとしていると、酔いが回ってきた。
「 深澤さん、すっごい眠そうですけど…寝不足ですか? 」
「 あぁ、まあな。
昨日の撮影が長引いたんだよ。 」
「 そうだったんですか、…!
どこのシーンの撮影だったんですか? 」
「 蓮とのシーンで、_」
ーーーーーーーーーーーーーーー
蓮(陸)が、俺(雫)に言いよるシーンで
「 雫先生、凪くんと…どういう関係なんですか? 」
「 えっ、…昔馴染みの、…家族みたいな感じだけど、… 」
「 家族みたいな関係なのに、なんで凪くんは恋してるみたいな目で見るんですかね? 」
「 …陸くんに関係ないでしょ。笑 」
手を引っ張られて、キスされる。
「 っ、… 」
「 ん“、!? 」
そこに翔(向井)が入ってきて、修羅場。
「 …陸、なにしてるの!? 」
「 ぁっ、翔くん…、!? 」
「 …翔、 」
「 せ、先生っ…どういうことですか、! 」
「 ちがうの、翔くん…! 」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「 そのシーンが中々OK出なくて…
監督が、キスにもっと驚いてほしいとか…蓮はもっと力強く引っ張ってほしいとか…色々注文されてさ。 」
「 …。 」
ラウールが聞いてくるから答えたのに、何故か黙っている。
「 …おい、聞いといて興味ねぇのかよ。 」
「 …目黒さんとそんなにキスしたんですか、…俺とのシーンは1発でOK出るのに、… 」
「 はぁ?何言ってんの。
そういうシーンは回数重ねない方が自然ないい演技できるんだから、1発OKでいいだろ。
ていうか、… 」
「 …何回も、えろいキスしときながら…そんな顔してんじゃねぇよ、 」
俺の本心だった。
あんなに、狩りをするライオンみたいな目を向けて、キスしておきながら
ただ触れるだけのキスに過剰に反応するラウールに腹が立った。
軽いキスを何度もするよりも、
ラウールとのキス1度の方が俺にとっては負担がでかいのに
そんなの考えもせずに、自分勝手に話している。
「 …深澤さん、俺のこと好きですよね…。 」
「 っ、はぁ!? 」
「 早く、好きって言ってください、」
前のめりになって迫ってくる。
またこの目だ。
吸い込まれそうで、口走りそうになる。
「 なにを…! 」
「 触れたいんです、
俺の気持ちが爆発しそうで…胸が痛い。 」
最高に情けない顔。
こんなに求められたら、俺も彼を求めたくなる。
「 …そんな目で見んな、… 」
「 見ます、好きだから。
深澤さんの目も見たいです。深澤さんが、好きな男に対してどんな目を向けるのか気になる。」
真っ直ぐな目で見つめられるのには慣れてるはずなのに。
目を見るのは、慣れてるはずなのに。
ラウールのこの目だけは、見られない。
「 …目見れないよ、 」
「 … じゃあ、 」
ラウールは俺の手を取って、自分の火照った胸に手を当てた。
「 俺の胸の音、感じてください。 」
「 …、」
こんなに冷静そうな顔で淡々と話してるくせに、こいつの胸は 俺の体に響いてくるぐらい大きな音で鳴っている。
「 …俺なんかで、ドキドキしてんの? 」
「 当たり前です。
好きな人の前で、ドキドキしない人はいないです。深澤さんは? 」
「 …触れなくたってわかるだろ、 」
「 …わからないです。 」
「 …は、? 」
俺の手首を、強く固く握る。
もう逃げられない
本能的にそう思った。
「 触れたい、あなたのすべてを見たい。
俺は、あなたの肌を、体温を感じたい。 」
彼の目は、いつになく揺れていた。
「 … 変態、 」
「 変態でいいです。 」
「 …いっつも撮影で触ってんじゃん、 」
「 自然体の深澤さんに触れたい。 」
なにを言っても、愛の言葉しか返ってこない。
「 …辰哉って、呼べよ、… 」
「 …え? 」
「 ずっと、…、名前呼んでないくせに、俺に触れようなんて…生意気なんだよ、 」
何を言っているんだ、俺は。
酒のせいなのか、睡眠不足のせいなのか、
頭が回らない。
ずっと思ってたことが口からこぼれて、もう引けない。
「 …辰哉、好き。 」
「 …ラウール…すき、かも…。 」
「 …触っていいですか? 」
「 そんなの、聞くな…….
お前の、好きなようにしろ、 」
そう言うと、腕を引かれた。
大きくて、暖かい身体に包まれる。
「 …辰哉、すき…好き、 」
「 んっ、…らう…る、 」
ラウールの鼓動が、息遣いが
全て伝わってくる。
「 ちゅ、…ん、 」
「 っ、ぁ、…んっ、らうーる、…首…、 」
首に彼の唇が触れる度、身体が跳ねる。
彼に食べられる。
嬉しいような、怖いような
よく分からない。
ただ、ただひたすらに心地良い。
「 は~っ、らう、…キスして、 」
「 …ん、ちゅっ…ぅ、」
「 ん“、…っ、んぅ、 」
この貪るようなキス。
俺が待っていたキスだ。
「 ちゅっ、…ん、 」
「 はぁっ、…ぁ、ラウール、…、 」
「 辰哉、…口開けて、 」
「 …ぁ、 」
ラウールは、シャンパンを口に含み
俺にキスをした。
「 ぁっ、んっ…ん、 」
無理やり流し込まれて、苦しいのに気持ちいい。
「 ちゅ“、…ん、 」
「 ぁ、…っ、ん“、 」
「 辰哉、可愛い顔してる、 」
「 はっ、ぁ…、 」
「 …辰哉、触ってもいい、? 」
「 辰哉…、? 」
「 ……、」
「 辰哉…、… 」
「 …寝たの…? 」
コメント
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読んだよ〜〜!!😭💕💕 もう最初から最後までエモすぎて叫びながら読んだ…!! ラウールの「好き」をストレートにぶつける感じと、深澤さんのちょっと照れつつも流されちゃう感じのギャップが尊すぎるっ!!😳💘 お風呂上がりの上裸とか、「辰哉って呼べよ」からの流れとか、シャンパンキスとか…全部が最高の破壊力だった…(悶) でも最後寝ちゃう深澤さん可愛すぎん?笑 次も絶対読むからね!!📖✨