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好きを知らない君へ

1 - 君と私

♥

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2025年09月16日

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「あのっ!!俺と友達になってくれませんか!?」

さぁ〜と心地よい風と共に、君は言葉を発した。



私、千田莉奈(せんたりな)は、今、転校生を前にしている。転校生,,,私が答えを出すのをソワソワと待っている。何故かその姿が可愛らしく見えて、仕方がない。

「うん、いいよ。」

「ほ、ほんとですか!!,,,嬉しい、良かった,,,」

転校生の君は、にっこりと笑顔をつくり、私を見つめてくれた。爽やかな、夏を想像させる綺麗な笑顔だった。




「俺の名前は、葉月蒼。よろしく(◍ ´꒳` )」

「私の名前は,,,あ、知ってるか。うん、よろしく!」

今日は、4時間授業と早く帰れる日だったので、街の案内を私がすることにした。ついでに仲良くなろうかと考えているのは、私だけなのかな?蒼は楽しそうに街の案内を聞いてくれた。「あの川は綺麗」だとか「あの公園には人がいっぱいいる」だとか案内をする度に見せるあの爽やかな笑顔は夏の太陽と同じくらい眩しかった。


だいたい街を案内し終わったところで、あんなにも輝いていた太陽は沈み始めていた。オレンジ色の空の上にうっすら重なる雲。

「綺麗,,,」

蒼が一言、小さな声で発した。綺麗という言葉。蒼も空を見ていたのかともう一度空を見上げる。ずっと見ていたいくらい綺麗な空だった。



「え、蒼も家この辺なの!?」

「うん、最近、この辺に引っ越してきた人がいるなんて聞いたことない?」

「き、聞いた事あるかも,,,」

街案内からの帰り道、私は蒼が自分の家の近くに引っ越してきた家族だと知った。まさか、蒼の家族だと思わなかった。私がとても驚いていたのが面白かったのか蒼がクスリと、笑った。

「クスリッ(◍ ´꒳` )、そんなに驚くこと?」

「いや、なんかすごいなぁって思って,,,」

私の家の近くに住んでいる同級生は全て違う学校に通っていて仲の良かった子まで学校が離れてしまっていたのだ。私は毎日一人で寂しくどぼどぼと学校へ通っていた。最近はそんな登下校に、慣れてきてはいたのだが,,,今は一緒に、行く人ができたと心の中であたたかな気持ちが溢れ出していることに私は気づいていた。

蒼も同じことを考えていたらしく、明日からは一緒に登下校をすることになった。たった一日でこんなに仲良くなるなんて思わなかった。何かのご縁なのかなんて考えながら私たちは太陽が沈む道を帰っていった。

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