たんぱく質の焦げる匂い。
髪の毛をストーブに落として遊んでいた時の匂い。
ホームに降り立った俺達を包んだのは、空を 覆(おお)う不気味な雲と、辺り一面に広がる焼け野原だった。
いや、 瓦礫(がれき)の山と言った方が良いだろうか。
よろよろと動き回る人の姿が見えるが、皆衣服を焼かれ、黒ずんだ肌を 晒(さら)して右往左往している。
既に炭化して手足をこわばらせ、その指先までも硬くして空を掴む姿もある。
見れば黒い何かはほとんどが人のようだ。
地面に無数の人。そのどれもが黒ずみ、赤く腫れあがり、既にこと切れているように見えた。
目にしたことは無いが、この場所がどういう場所なのかの想像が一つの答えを導き出そうとしていた。
資料映像を見たことがある。
写真も見たことがある。
だが、今の町からは想像もできないほどの 荒廃(こうはい)*************************
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