コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『私、お嫁さんになる! 』
それが私の小さい頃からの夢だった。私の名前は斉藤瞳。ある日に見たドラマの結婚式を見て、お嫁さんに憧れたのだ。
ーあれから23年。私は30歳になっていた。まだ結婚はしておらず、毎日仕事に明け暮れる日々。毎日いい人との出会いを探していた。
「あー!早く結婚したいー!」
「ずっと夢だもんねー」
今は私の親友、日森紗枝と食事中。いつも仕事の愚痴を聞いてもらうのが日課だった。紗枝はもう結婚して子供までいるのだ。
「紗枝の夫はかっこいいし。どうやったら会えるの?」
「もう運だね。応援してるよ。でも瞳は可愛いのになんでだろう?」
その日の帰り道。私は小さい頃に見たドラマを見返そうと思い、レンタルショップに行った。でもそのドラマが見当たらなかった。
「あれ、どこだろう? 」
探していると、上の方にあったのだ。はしごを使って取ろうとした。
「でもなんでこんな所にあるんだろう?んーっ、取れた!これはいつ見てもいいんだよねー 」
と、その時。はしごが傾いたのだ。
「きゃっ 」
倒れると思い、ぎゅっと目をつむると、
「おっと、危なかった」
肌から優しい感触が伝わった。あれ?痛くない?そう思い目を開けると、
「えっ」
目の前には整った顔立ちの男の子が。私、今お姫様抱っこされてるんですけど!?しかもめっちゃタイプなんですけど!?
「あ、ありがとうございます」
「どういたしまして」
「あの、痛くなかったですか? 」
「大丈夫です。では。」
そう言って去っていった。かっこよすぎる!私はその人の姿が見えなくなるまで見送っていた。家に帰ってからそのドラマを見たが、さっきの出来事で頭がいっぱいだった。