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朝。
私は、自分の腕を何度も擦っていた。
昨夜透けていた指先は、朝になると元に戻っていたからだ。
夢だったのかもしれない。
そう思いたかった…
🇯🇵「…多分大丈夫ですよね…」
でも、不安は消えない。
机の上には、眠れないまま描き続けた世界地図が散らばっていた。
どれにも国境線はない… 白い。
異様なほど白かった。
今日も国連会議があり、ほとんどの国が集まっていた
会議室らは異様な空気に包まれていた。
誰も笑っていない。
なのに、皆無理やり普通を装っている。
まるで互いを確認するように。
“まだ存在しているか”を。
そのときイタリアさんが真っ青な顔で会議室に来た
🇺🇸「hey!イタリア…どうしたんだ?」
🇩🇪「おい、昨日より身長…低くなってないか?」
誰も答えられない。
🇫🇷「そしたら…どういうこと?」
🇪🇸「?」
🇯🇵「多分…イタリアの中の…」
あれ…名前が言いたいのに出てこない
🇦🇺「誰だっけ…?イタリアの中にいた国」
🇮🇹「えっ、…?」
でも確実に、昨日までは…
…気持ち悪くなる。
頭が拒絶しているのに、記憶の奥で“誰か”が泣いている気がした。
その時。
ガタッ!!
突然、椅子が倒れる。
皆が振り向く。
イギリスさんだった
顔色が真っ白で、呼吸が荒い。
その目は、完全に壊れかけていた。
🇬🇧「ねぇ」
掠れた声。
🇬🇧「私の名前、言ってっ!」
静まり返る会議室。
誰も動かない。
🇨🇦「は、?父さん?」
相手は震えながら周囲を見る。
🇬🇧「お願い……」
「誰でもいいからっ……」
私は慌てて名前を呼ぶ。
🇯🇵「イギリスさん…」
すると相手は、泣きそうな顔で笑った。
🇬🇧「……ありがとう」
でも。
周囲の数人は、困惑した顔をしていた。
🇺🇸「え?」
🇫🇷「イギリス…自分の名前……」
🇮🇹「日本…さっきの名前って?」
血の気が引く。
まさか。
“もう思い出せない人”がいるの…?
イギリスさんの身体が、ぶつぶつとノイズみたいに揺れ始める。
肩が透ける。
イギリスはそれに気づき、震えながら自分の腕を掴んだ。
そこにはカッターで刻まれた文字。
イギリスさんの名前。
何度も。
何十回も。
皮膚が裂けるほど深く。
🇫🇷「っ?!」
🇬🇧「忘れたくないんだんです…自分の名前…」
イギリスさんは笑いながら泣いていた。
🇺🇸「おい、どういうことだ?自分の名前ぐらい…」
🇬🇧「だって…忘れられたら死ぬんですから」
一同「え…?」
じゃあ…昨日の消えた国は…
忘れられて死んだってこと…
会議は中止になった。
でも誰も帰ろうとしない。
一人になるのが怖いから。
廊下には、確認し合う声が響いていた。
「僕の名前覚えてる?」
「言って」
「ねぇ、ちゃんと見えてる?」
中には、泣きながら他人の腕を掴む者もいた。
まるで溺れる人間みたいに。
夕方
主人公は資料室で、一人地図を見ていた。
紙の地図ですら、国境線が消え始めている。
白い。 何もない…
その時。
後ろから腕を掴まれた。
ビクリと振り返る。
イギリスさんだった。
息が近い。 目が充血している。
🇬🇧「探してましたよ?」
掴む力が痛いほど強い。
🇬🇧「どこ行ってたのですか?」
🇯🇵「え……資料見てただけです…」
するとイギリスさんは安心したように笑った。
でもその笑顔は、どこか壊れていた。
🇬🇧「よかった」
「急にいなくなるから」
「忘れられたのかと思った」
背筋が冷える。
🇬🇧「あの…」
小さく呟く。
🇬🇧「今日、一緒にいてくれないですか?」
言葉に詰まる。
🇬🇧「最近、一人だと怖くて」
「眠ると、消えそうになるんです…」
震える声だった。
でも腕を掴む力だけは異常に強い。
逃がさないみたいに…
夜。
イギリスさんはベッドの横に座ったまま、ずっと私を見ていた。
静かすぎて怖いっ…
時計だけが動いている。
🇬🇧「……ねぇ」
突然、イギリスが口を開く。
🇬🇧「もし私が消えたら、悲しいですか?」
🇯🇵「そりゃあ悲しいですよ…!」
すると相手は目を細めた。
嬉しそうに。
壊れそうなくらい。
🇬🇧「じゃあ、忘れないでくださいね…!」
その声は、妙に甘かった。
そうして、イギリスさんは眠りについた
今更考えると
イギリスさんは…
「忘れられたら消える」
って気づいてしまったのでしょうか
だから私に執着してるのでしょうか…
「名前を呼んで」って何回も言うのは、 存在確認みたいなもの…?
私に覚えられてる間だけ、 “まだ存在できる”と思ってる。
〜今日の学び〜
“存在=誰かに覚えられていること”になってる世界
国たちは、 国境線が消えた影響で「国としての存在」が不安定になってる。
名前を忘れられる
国の記憶を失う
誰にも認識されなくなる
↓
身体が崩れて消える。
そういうルール
消えた国は誰も思い出せない
写真も記録も消える
「いた気がする」感覚だけ残る
こと。
つまり、“存在そのもの”が削除されてる。
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食べれるすぽんじ@🐢投稿
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