テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#恋愛
ばたっちゅ
3,543
305
モブD
224
#微糖
1章
─初の手がかり─
「事件です。」
カリーナさんの一言は静かにそう告げた。その場にいた全員の心を冷たくそして、重く沈めるには十分だった。モレックが乾いた声で笑う。
「ははっ…貴方、さっきから分かったように言って…事件ですって?……そんなことありえないでしょう?(°ᗜ°)」
誰も何も言えなかった。もう一度、紙切れを見た。やはり、お父様の字じゃない。つまり、お父様が書いていないということ。では、誰が書いたのだろうか。
「誘拐の可能性は?」
「十分にあるかと。(・-・)」
「そんなあっさりと…((´・ω・`;))」
タティアナが青ざめた。
「ただし、今の段階で断定はできません。現場を調べる必要があります。当時の状況を詳しく聞かせてもらえませんか?」
するとシストが一歩前に出た。
「では私が最初に言いましょう。( ᐢᢦᐢ )」
「旦那様を最後に見たのは?」
「昨夜の九時頃です。」
シストは記憶を辿るように、ゆっくりと話し始めた。
「旦那様は、書斎で書類の確認をされていました。私は夜のお茶をお待ちして、明日の…要するに今日の日程の確認をしました。」
「そのお茶は?」
「厨房にありますが。」
「見してもらっても?」
「もちろんです。ですが、その前に皆さんは朝食を召し上がってください。」
タ「だけど…( ´^` )」
「冷めてしまいますよ?」
私たちは仕方なく頷いて、食堂へと向かった。シストとカリーナさんは厨房へ向かったそうだ。
「こちらがその時使用したアールグレイです。」
「国産ね。中を確認してもいい?(ㅎ.ㅎ )ジッ」
「どうぞ。」
中からアールグレイの良い香りがした。
「怪しいものはないと思うわ。そのとき旦那様に変わった様子は?」
「…そういえば、何か考え事をされていました。(´-ω-)」
「何についてかは分かる?」
「いえ、“大丈夫だ”と言っておられました。」
「そして?(ー”ー)」
「私は失礼し、厨房で片付けをしました。ですが九時半頃に、モレックお嬢様が厨房にいらしたので、何かと思ったら夜食を出したので旦那様に叱られていました。そして十時頃に、旦那様は寝室で就寝なさいました。╭( ‥)“」
カリーナは手帳にサラサラと書き込んでいく。
「なるほど。お嬢様がいらっしゃるまで、書斎をもう一度見ても?」
「承知しました。」
廊下に足音が響く。
「成長したな。カリーナ。(˶´꒳`˶)」
「なんです?急に。相変わらず言い方が気色悪い。(‐д`‐ll)」
「あはは…( ‘ᢦ’ )でも、お前は探偵でいいのか?本当は…」
「いいんです。お兄様。我が家の家訓は“多才であれ”でしょう?それに人様のお屋敷でプライベートなお話はしたくありません。」
そう言い、歩くスピードが早くなっていった。追いかけるように書斎に着くと、すでにみんな揃っていた。
カリーナさんは少し表情が柔らかくなっていた。すると私の方を見た。
「では、ビアンカお嬢様。昨日何かありませんでしたか?」
名前を知っていることに一瞬驚いた。
「昨日の夕食で話したのが最後よ。」
「会話は?」
「いつも通りね。最近書類を溜めすぎなので、“少しは整理整頓してください”と言ったら、“明日一緒に片付けよう”と。」
胸が痛んだ。毎朝書斎で片付けすることが“当たり前”だったのに、こうも変わってしまうなんて。
「(`・ω・´)ホゥ…。つまり、旦那様は昨日の時点では、今日も屋敷にいるつもりだったと。」
確かにそうだ。もし、姿を消すつもりだったら、“明日一緒に片付けよう”そんなこと言うはずがない。そんな約束するはずがない。やっぱりおかしい。
コメント
2件
素敵なコメントありがとう(*^^*)
うさちゃん、第3話読みました! 「事件です」っていうカリーナさんの一言から一気に空気が変わって、すごく引き込まれました。モレックの「そんなことありえないでしょう?(°ᗜ°)」があの場面で逆に不気味さを引き立ててて印象的。ビアンカの「明日一緒に片付けよう」って約束が、お父様の失踪に疑問を抱く大切な手がかりになってるのもいいなと。妹視点で不安がじわじわ増していく感じ、続きが気になります!