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第13話「先輩と後輩の密談」
女子トイレの手洗い場で、雪穂は手を洗っていた。
生物室で雑談中の光春たちから、抜け出してきたのだ。
もうそろそろだろう――雪穂は、そう考えていたから。
「よぉ、ロリっ娘ツインテ」
雪穂の予想通りの人間が顔を出した。
黒髪のポニーテールに、緩くネクタイを付けた着崩した制服姿の女子生徒だ。
数十分前、雪穂の人間観察に参加してくれた――高郷菜緒美。
彼女が参加してくれたことで、雪穂の先輩である寿奈がかなり面白くなった。
週末になると光春を連れ回す先輩を警戒しつつ、先輩に対する光春の態度を気にして、揺れ動く様はなかなか興味深い。
そして――最近一番のネタである、人の言葉を話し、人の姿になれるリス・リコへの態度が面白かったのが、高郷菜緒美だった。
雪穂が光春たちから離れた一番の理由は、彼女にあった。
「身も蓋もない呼び方をするんですねぇ。私の名前＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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