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#普通
野々さくら
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ありあ
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昼休みの賑やかな笑い声が部室に響いていた、その時だった。
ガラガラと引き戸が開く。
一斉に視線が向いた先には、信愛、茜、さくらが通う2年1組の担任・赤迫美月が立っていた。
「ちょっと良い?」
「あ、美月先生!」
信愛が立ち上がる。
一方で茜は、いつもの調子で笑みを浮かべた。
「美月ちゃん?どうしたの?」
美月は眉をぴくりと動かし、すぐさま言い返す。
「誰が美月ちゃんよ!」
そして、呆れたようにため息をついた。
「ちゃんと先生と呼びなさいって
何度言えば分かるの」
「きゃはは♬ごめ〜ん♬」
悪びれもしない茜に、美月は肩を落とす。
「まったくもう、アナタって人は・・・」
そのやり取りを見て、さくらが苦笑しながら尋ねた。
「でもどうしたの?」
美月は表情を少し曇らせる。
「あ、ごめんね、昼休みの最中なのに」
信愛は首を横に振った。
「良いんですけど、何かありましたか?」
美月は一度信愛を見つめ、静かに切り出した。
「実はね、白縫さんに相談したい事があるのよ」
「え? 私に?」
部室の空気が少しだけ張り詰める。
美月は言葉を選ぶように続けた。
「白縫さんって、霊感があって霊視や除霊が
出来るって聞いたんだけどそれって本当の話なの?」
信愛は少し照れ臭そうに視線を逸らした。
「ま、まあ・・・一応」
真剣な眼差しに、信愛も軽々しく答えることはできなかった。
「ならさ、死者の声を代弁する事は可能?」
その問いに、信愛はしばらく考え込む。
「うー・・・ん、どうですか・・・」
やがて、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「その死者が現世に未練を残していたら
その残穢から声を代弁する事は出来ます」
「ザンエって何?」
「まあ、簡単に言えば未練を残した霊の気ですかね」
「残り香みたいな感じか・・・」
美月は小さく呟く。
「ですけど、成仏していたら難しいと思います」
「未練が無いから?」
「そうですね。未練が無いなら
現世に留まる理由がありませんから」
美月は納得したように頷いた。
「なるほどね・・そういう事か・・・」
その時、茜が首を傾げる。
「でも何で急にそんな事聞くの?」
さくらも不思議そうに続けた。
「何か信愛に代弁して欲しい事があるとか?」
美月は静かに首を横へ振る。
「いや、そうじゃなくてね」
そして少し声を落とした。
「とある霊能者の事で
白縫さんに話を聞きたくて」
「霊能者って──」
茜が何かに気付いたように目を見開く。
「もしかして霊貴冥孤?」
信愛は呆れたように肩をすくめた。
「茜、またその話?良い加減に──」
だが、美月の次の一言で、その場の空気は一変した。
「え? 何で分かったの?」
部員たちは顔を見合わせる。
信愛も思わず目を丸くした。
「え?」
朝陽が静かに問い返す。
「それはどういう・・・」
美月は真剣な表情で信愛を見つめた。
「私が相談したいのはその霊貴冥孤の事なの」
「まぢでか!?」
茜が思わず声を上げる。
焔垂も驚きを隠せない様子で低く呟いた。
「まじかよ・・・」
先ほどまで笑いに包まれていた部室は、一瞬にして静まり返った。
信愛はゆっくりと息をのみ、その先に語られる話へ耳を傾けた。
「なんで美月先生は
霊貴冥孤について知りたいんですか?」
コメント
1件
美月先生がまさか霊貴冥孤の話を持ち出すなんて…!しかも「死者の代弁」って、めっちゃ重いテーマじゃないですか😳 信愛ちゃんの霊能がどう活きるのか、もう気になって仕方ないです!!茜の軽いノリとのギャップもエモいし、次どうなるか早く読みたい〜🔥