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神への反逆者第一章 雫ノ音
第参話 7つの組
「これからよろしくツヅちゃん。」
「はい!」
「コト〜これどこ置いとくんだっけ」
「お前ここ居て2年目なのだ…?」
「てへぺろ☆」
ウィンクをして舌を出す。
「…うっざ。」
「ちょ..語尾。」
「あてッ」
女の人がコトとレンの頭にチョップする。
「酷い〜」
「むむむ…」
「まぁ茶番はさておき。」
パシンと手を叩く。
「改めて、有無弥刀だよろしく。」
「俺は安楽嶺や」
カランと耳飾りの音が鳴る。
「紅錐だよ〜!」
「刹那。」
「優婉縡なのだ。」
「さっきも言ったけど..俺は桃李恋だ!」
「よろしくお願いします!」
コトとレンがツヅを連れて廊下を歩く。
「あの..どこ向かっているんですか?」
「ツヅの部屋〜!」
「僕の..?」
「ああ。ここの仲間と一緒に暮らすけど、プライベートなどの管理は自分でするのだ。」
「へぇ..」
『神害強欲組のレンだよ。』
(強欲組…?)「あの..」
「「?」」
「“強欲組”ってなんですか?」
「あそっか。知らせてねぇんだった。」
「まず神害には7つの組があるんだ。そのうちの一つが強欲組。ここは特攻、攻撃や救出とかを専門的にやってるんだ。他の組だと、憤怒と傲慢、嫉妬かな。」
「憤怒..傲慢、嫉妬?」
「ああ。7つの組。通称七つの大罪。七つの大罪から、強欲、怠惰、暴食、色欲、憤怒、嫉妬、そして傲慢を俺たちは組の名にしてる。」
「聞いたことがあります。ですが何故?」
「俺らは神への反逆者。神が考えた上で最低最悪な名前がその七つの大罪だった。」
「なるほど、組の事もっと聞かせてください!」
「んじゃコトよろしく。」
「人使い荒いのだ。まず怠惰組は一言で言うと情報網。」
「情報網..」
「情報をいち早く手に入れ、違う組に情報を渡す役割をしているのだ。」
「次に暴食組。偵察を重点的にやっていて、たまに救出もしているのだ。」
「色欲組は教会への関与。表向きは教会からの信用が厚い教会管理を任されてるのだ。だが表向きはなのだ。」
「表向き?」
「色欲組もコッチの仲間だからなのだ。」
「表向きが教会管理人、裏が神害の色欲組って事ですか?」
「そういう事なのだ。」
「憤怒組は特攻。」
「強欲とは違うんですか?」
「強欲は特攻と“救出”だからね〜!」
「本当に攻撃だけって事ですか?」
「うん!」
「嫉妬は特攻と救助なのだ。」
「救助?救出と違うんですか?」
「救助は怪我を治す。救出は救い出す。意味は異なっているのだ。」
「なるほど…」
コトとレンが足を止めツヅの方へ向く。
「ここがツヅの部屋〜!」
「中にはベットとデスク、クローゼットがあるのだ。それとベットの上に服が置いてあるのだ。」
「ありがとうございます!」
「じゃあね〜ツヅ!また明日!」
「はい!」
(あ..そういえば傲慢組のこと聞いてないな..)
ステンドグラスの破片が落ちている教会の祭壇に1人の男が立っていた。その男には翼をなびかせて
「ここにもいない。どこなの?おにーちゃん、」
今にも泣きそうな声で静かな教会の中1人呟いた。
新しい登場人物
安楽嶺
刹那