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「国見ぃー帰ろうぜー」
ある日の放課後、金田一が俺にそう言った。
「金田一はえぇよ…」
あとから、影山も着いてきていた。
その日は、はじめさんと初めて会って、数日ほど経っていた。
「お前ら今日はなんもないんだね」
「昨日全部終わらせてきた」
金田一は、良い奴だから。
それが周りにもすぐ伝わって、いつも委員会やらなんやらで呼び出されている。
「おう、今日はなんもねぇ」
昨日、お前呼び出されてたもんな、女子に。
影山は、たまに女子に呼び出される。
顔は整っている方だと思うし、別に気にしてはいない。
でも、こんなに口が悪くて無愛想なやつが好きだなんて、女子の趣味は全く分からないが。
「なんだよ〜、さみしかったのかよ〜」
今日は一段とテンション高いなぁ、と思いつつも、ばか言ってないで行くぞー、といつものノリでスルーする。
「え、つめた…」
あそうだ、あのカフェ塩キャラメルパフェあるんだよな…食べにいきたい…。
あとは…あの新しくできたカフェ、今度誰か連れてって行こう…。
「おつかれ金田一」
「影山に言われると…なんか…」
「…あ?」
「はいはい、行くよー」
このまま放っておくと、影山の低い怒りの沸点に届きそうなのでとめておく。
「うぬん…」
「はーい」
そう言葉を交わして、校門をぬけた。
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