テラーノベル
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Zappのロビーでは、哲哉が落ち着かない様子で一行の到着を待っていた。
やがて美沙たちの姿を見つけると、哲哉の表情がぱっと明るくなる。
「小諸さん!お待たせして申し訳ありません」
「あ!来たね!美沙ちゃん」
哲哉はほっと胸を撫で下ろすと、信愛たちにも目を向けた。
「それに君たちも。ホント心配したよ・・・」
「すいません・・・ご心配をおかけしました」
申し訳なさそうに頭を下げる一同。
哲哉はそんな彼女たちを見回してから、美沙へ尋ねた。
「何があったんだい?」
「いや、実は──」
美沙が説明しようと口を開いた、その時だった。
「私から話します」
信愛が一歩前へ出る。
哲哉は意外そうに信愛を見つめた。
「君から?」
信愛は静かに頷くと、これまでに起きた全てを哲哉へ話した。
ムーサプロダクションでの武の奇行から、死後の世界へ転移し、そこで起きた出来事。
そして無事にこちらの世界へ戻ってきたこと。
あまりにも現実離れした話を聞き終えた哲哉は、しばらく言葉を失っていた。
「し、信じられない・・死後の世界だなんて」
「信じられないかもしれませんが
これは事実なんです」
信愛の真剣な表情を見つめ、哲哉はようやく小さく息を吐いた。
「いや驚いたよ・・・こんな
漫画みたいな話が実際にあるのか・・・」
そして、ふと思い出したように続ける。
「知り合いに急に目の前から消えたって
社長が言ってるって聞いたから
何事かと思ってたけど、そんな事になってたなんて」
「その知り合いの方っていうのは?」
信愛が尋ねると、哲哉は何気なく答えた。
「ああ、オカルト雑誌のMWでライターを
やってる人なんだけどね?何か良いアドバイスを
くれるんじゃないかって個人的に相談してたんだ」
「MWのライター?」
その言葉に反応した直後だった。
「俺だよ」
聞き覚えのある声が、不意に響く。
信愛たちが声のした方へ振り向くと、そこには龍河の姿があった。
「ば、馬場さん!?」
驚く信愛とは対照的に、龍河はいつもと変わらない調子で片手を上げる。
「よう!久しぶりだな」
哲哉は二人の反応を見比べ、目を丸くした。
「やっぱり知り合いだったんだね?」
「なんで馬場さんが?」
信愛が尋ねると、龍河は哲哉へ視線を向けた。
「実はさ、小諸さんにはまだライターして
#普通
野々さくら
543
805
44
ありあ
159
駆け出しだった頃に、色々世話になった恩があってさ」
「ああ、なるほど・・・」
そこで朝陽が、不思議そうに首を傾げた。
「でも音楽業界とオカルト業界とじゃ
かなり違いますよね?」
すると龍河は笑いながら答えた。
「小諸さんはさ、業界の垣根を越えて
世話を焼いてくれる人なんだよ。
色んな業界に知り合いがいる、顔が広い人なんだ」
「ああ、それでか・・・」
さくらが納得したように頷く。
龍河は改めて信愛たちを見ると、感心したように笑った。
「でも驚いたぜ・・死後の世界に行ってたなんて
君たちの話では大抵の事では驚かない
って思ってたけど、これは流石に驚いたよ」
「私自身も初めての経験だったんで驚いてます」
信愛が苦笑しながら答える。
怪異探求倶楽部の活動を通じて、様々な経験をしてきた彼女たちでさえ、今回ばかりは想像を遥かに超える出来事だった。
「でも君らが居るって事は
TAMAYAの周りで起こってる一連の
怪奇現象はやっぱ霊が原因なのか?」
「はい、ですから今からその霊に
直接コンタクトを取りに来たんです。」
信愛がそう言うと美沙が龍河に問いかける。
「あの・・馬場さんとおっしゃいましたよね?」
「ええ・・・」
「社長ってどうなりました?
かなり錯乱していたように感じたんですが」
美沙は恐る恐る尋ねる。
「ああ、一応今は事務所に放置してます」
その言葉に、龍河は思わず眉をひそめた。
「というか何があったんです?
いきなり俺に襲いかかってきましたが?」
「その原因も、霊に話を聞けば
全て明らかになると思います」
龍河は少し考え込んでから、信愛へ問いかけた。
「その霊はどこに居るかは
もう分かってんのか?」
龍河の言葉を聞き、信愛が哲哉に尋ねる。
「TAMAYAさんは今リハーサル中ですか?」
「ああ・・・ステージでね」
哲哉の返答を聞いた信愛は、迷いなく頷いた。
「なら、そのTAMAYAさんの
近くにきっと居る筈です」
その言葉に、さくらがすぐさま反応する。
「なら早速行こう」
「千秋さんの事、救ってあげましょう」
朝陽も力強く続いた。
信愛は二人の顔を見て、しっかりと頷く。
「うん!」
こうして信愛たちは、全ての怪奇現象の真相を突き止めるため、そして苦しみ続ける千秋を救うため、TAMAYAの待つステージへと向かった。
コメント
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**×××さん、こんにちは!美月ゆめかです🌸** 第201話、読ませていただきました〜! 死後の世界から戻ってきた信愛たちが、哲哉くんに事の顛末を説明するシーン、めっちゃ緊迫感あってドキドキしました!特に龍河さんがまさか哲哉くんの知り合いで、しかもMWのライターだったって展開に「ええっ!?」って声出ました😳✨ そしてTAMAYAさんの近くに霊がいるっていうラスト…続きが気になりすぎる!!千秋さんを救うためにステージに向かう信愛たち、めっちゃ応援したくなります😭💕 次話も楽しみにしてます〜!