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#希望
#魔物
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私「ここは……」「 どこ?」
少年「 あ!目が覚めた!」
女性「やっと目が覚めたかい?」
「 ずっとうなされていたから心配したよ?」
私「私は……」
少年「畑で倒れていたところをおじさんが見つけて、ここまで運んできたんだよ。」
私「……」
おじさん「とりあえず、ご飯にするか!」
食卓
私「あの花綺麗ですね……」
女性「この花はね、幸せが戻ってくる花なんだよ」
少年は毎朝、私を畑へ連れていった。
女性は不器用な私に、スープの作り方を笑いながら教えてくれた。
おじさんは何も聞かず、いつも私の席を空けてくれていた。
月日が流れ、私はこの家族と、幸せな日々を過ごしていた。
私「う、ん……」
女性「どうしたんだい?」
私「 目が痛い……」
意識が落ちていく……
セレン!
○○○○……
○○○!
これは、私の記憶?
私「すいません。もう大丈夫みたいです。」
女性「心配したよ……」
少年「あ!星がきれい!」
空を見上げた瞬間、胸の奥が熱くなった。
まるで、夜空そのものが私の瞳とつながっているみたいだった。
私が目を動かすと、宇宙の星座も動いた。
私「私は……」
「人を幸せにしたいと、人間界に来たんだ……」
バタン
女性「 大丈夫かい!!」
私「ええ、すいません。」
「もう、体に力がはいらなくて……」
「もう少しいられると思ったんだけどな……」
少年「お姉ちゃん!」
少年が私に抱きついてきた。
私は、その小さな体を大事そうに抱きしめ返した。
私「 大丈夫。」
「私は、ずっとそばにいるよ。」
「寂しいとき、空を見上げてご覧。」
「私はいつも、あそこにいるから。」
目を閉じる直前、少年の泣き声が遠くなっていく。
代わりに、どこかで小さな鐘のような音がした。
すずらんが、風もないのに揺れていた。
次に目が覚めると——
オギャー!オギャー!
私は、とても小さな手を握りしめていた。
見上げた先に、見知らぬ母の涙があった。
ああ。
私はまた、人の世界に生まれたんだ。