テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

害獣メモリー

一覧ページ

「害獣メモリー」のメインビジュアル

害獣メモリー

6 - 第3話「クラス対抗リレー! 芦野勇、ダッシュ無双」(芦野ダッシュ登場!反射神経で無双。重、時永登場)

♥

10

2025年02月02日

シェアするシェアする
報告する

クラス対抗リレー!芦野勇&ダッシュ無双 重 力、時永時恵登場


春の陽気が心地よく漂う中、運動会のクラス対抗リレーが始まろうとしていた。体育館の外には、熱気と興奮の雰囲気が漂っている。クラスメイトたちが各々のチームに分かれ、走る準備をしている中、芦野勇(ダッシュ)はすでにスタートラインに立っていた。


「勇、頼むよ!」と、友達の一人が言う。


芦野はにやっと笑い、耳元で「任せろ」とつぶやいた。彼の眼差しは、真剣そのものだった。しかし、その心の中には、自分の能力を存分に発揮する瞬間を待つ気持ちが満ちていた。


ダッシュの能力――それは、何もないかのように速くなる、超反射モード。普通の人ではありえない速度で走ることができるその能力に、周りの視線が集中していた。


「スタート!」


号砲が鳴ると、芦野は一気に駆け出した。目にも止まらぬ速さで走り抜け、次の走者へバトンを渡す頃には、他のクラスがまだスタートラインに立ったばかりという有様だった。


「おおお!」と観客席からも驚きの声が上がる。


芦野は余裕の表情を浮かべ、バトンを渡し終えた。その時、次の走者――重 力(グラビ)の登場だ。


重 力は、彼の能力である「重さを変える」力を使って、走りやすさを調整する。軽くなることで体が速く動き、重くなることで踏み込む一歩一歩がより力強くなるのだ。彼はスタートする前からすでに、自分の能力をどう活かすかを考えている。


「頼むぞ、重!」と芦野が声をかける。


重は軽くうなずき、「任せてください」と言いながら走り出した。身体が軽くなると、どんどんスピードが増していく。彼の足元は大地を軽やかに蹴り、他の選手を一気に追い越していった。


しかし、最も注目すべき選手は、次に登場する時永 時恵(トキオ)だった。時永は、物静かで控えめな性格だが、どこか神秘的な雰囲気を持っていた。彼の持っている能力、「時間スロー」――動きを一瞬遅く見せるこの力は、運動会では一見地味な能力に思えるかもしれない。しかし、時永の時間操作は意外にもゲームを変えるほど強力だった。


「行くよ、時恵!」と重が声をかける。


時恵は真剣な表情で頷き、スタートラインに立った。彼の手のひらには、集中力がぎゅっと込められているようだ。すると、ふと一瞬、周囲の動きがスローモーションのように遅く感じ始める。時永はその瞬間に、一歩一歩を丁寧に踏みしめ、余裕を持って走り抜ける。


周囲の選手たちはその速度差に驚き、まるで彼が一人だけ違う時間軸で走っているかのように感じている。時永はその能力を使って、相手選手たちを一気に抜き去っていった。


「すごい……!」と観客席から驚きの声が上がる。


「時永すごいな」と、隣のクラスメイトがつぶやいた。


時永の真骨頂は、速さだけではなく、いかに状況を冷静に見極めるかにあった。彼は一瞬の隙を見逃さず、相手が一歩出遅れたその瞬間に時間をスローにし、完璧なタイミングで先を行く。


次にバトンを受け取ったのは、最後のランナーであるナビス。彼の能力である「まいごナビ」――方向感覚に優れた力で、ナビスは迷うことなくゴールへと向かっていく。


そして、最終的にクラスの勝利が確定したとき、みんなは一斉に駆け寄ってきた。


「やった!勝った!」と歓声が上がり、みんなで喜びの輪を作る。


その中で、芦野、重、時永が顔を見合わせ、笑みを浮かべた。


「いいチームだったな」と、時永が静かに言う。


芦野は笑顔で頷き、「ああ、最高のリレーだった」と返すのだった。



この作品はいかがでしたか?

10

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚