大和さんは野菜を洗う手を止め、水道の蛇口をひねり水を止める。手を拭きポケットに入っていたスマホを取り出すと、画面をスライドした。
そして届いたメッセージを読んだのか、分かりやすいほど眉間に皺を寄せ、小さくため息を吐く。
「……はぁ」
「…………」
なんとなく空気が重くて、メッセージの内容を聞いていいのか迷っていると、私のそんな様子に気が付いたのか、大和さんはスマホをポケットにしまった。
視線が交わり、包丁を使う手を止めた私の問いかけるような視線に観念したのか、話しにくそうに口を開く。
「……親父からで、母さんの具合が悪いって」
「えっ、本当に?」
「あぁ。まぁ、元からそんなに身体は強い方ではなかったから……。仕事休んで寝込んでるらしい」
「そんな大切なこと、メッセージで済ませていいの?電話してきなよ」
「…………」
大和さんは考え込むように黙る。一つに纏めてある髪の毛***************
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