テラーノベル
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ミーンミンミンミーン……
耳に響く蝉の声
首筋に伝う汗
照りつける様な太陽
星川「あ”っつー!」
甲斐田「うるせぇ……」
ただいま僕達は
夏休みを満喫しています!
星川「んで、今日はどこに行くんですか晴先生ー!」
甲斐田「来るまでの秘密でーす」
夏祭りまであと1週間
それまでに楽しませてやるって約束…
っていうか、勝手に僕が苦しんじゃって僕が勝手に提案したんだけど
星川「っちぇ〜…」
星川「てか、お前お母さんと大丈夫なの?」
甲斐田「…」
大丈夫、なんて言える状態では無い
長尾の家から帰ったら、すっごい怒られたし
だけど
星川さんの事とか、夢の事とか色々話した
だけど
謝って…認めてはくれなかった
だけど
甲斐田「大丈夫ですよ、もう」
星川「…そっか」
星川「なんかあったら言えよ!」
甲斐田「…!」
その輝きは
真夏の太陽に負けないくらいの輝きだった
甲斐田「…ありがとうございます」
甲斐田「あと…あんま期待はしないで下さいね」
星川「え?」
甲斐田「僕が勝手に同情してるだけだし、楽しく無いかもしれないから」
なんでこんな事言っちゃうんだろうな
こんな事言ったって、言われたって楽しく無いに決まってるのに
星川さんなら、”面白くない!”って言って
笑い飛ばしてくれるだろうに
星川「………っ、ふふ笑」
星川「安心しな!星川全部楽しめるからっ!」
甲斐田「…ははっ笑」
甲斐田「この前泣いてた人とは思えないなぁ…笑」
星川「な”ッ…!」
星川さんは、暑いのか、
照れてるのか知らないが
甲斐田「顔あっか………笑」
星川「うるせーっ!」
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ガタンゴトン…ガタンゴトン………
夏の太陽に照らされながら電車に揺られる
車内は涼しいが、窓の外を見ればヒシヒシと夏の暑さが伝わってくる
車内には、僕ら以外にはスーツを来た人やご老人の方が
1人、2人、3人…くらいだ
夏休みとはいえ、平日だからだろうか
星川「…」
甲斐田「…」
僕らは移動中何も喋らなかった
電車の中だから、と言う単純な理由でだ
………キラッ…!
甲斐田「っ…、?!」
窓の方から眩しい光が放たれる
そちらの方を見れば
甲斐田「………わぁ…!」
星川「っ…すごっ………!」
一面に広がる海
日光が反射して、光が飛んだり跳ねたりしたり遊んでいる
星川「すごいすごいっ……!ゲームの中みたいだよっ………!」
椅子の上でピョコピョコとはしゃぐ星川さん
なんだろう、青春漫画では恋に落ちるんだろうが、
正直バカっぽさの方が勝ってしまって…笑ってしまう
甲斐田「落ち着いて落ち着いて………」
次は〜…〇〇駅〜〇〇駅〜
甲斐田「あ…」
甲斐田「降りますよ…っ!」
星川「あっ…うん!」
電車が停止し、駅に着く
改札を通り、外に出る
そしてデカデカとした看板を見て星川さんが目を輝かせる
星川「ねっ…ねぇねぇ!これって…これってさ!!!」
甲斐田「ふっふっふ………!」
星川「ペルソナとのコラボカフェまじッッ?!?!?!」
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