想い出

「いらっしゃい笑っ」

「また杏子さん…」

だって…

陸さんに抱きついた杏子が

「おーい陸…杏子さん来てたのか」

お義兄になる幸哉さんが

「未だお前台所用品揃ってないだろ…」

此処にいるって言われた

「杏子さんをこきつかうなよ…」

私は手を洗い、

袋の中から

スパゲッティの麺、ケッチャプ、玉葱、挽肉、スパイスを出した。

野菜サラダ、

手早く、支度にかかってた。

お義兄さんも食べて行きます？…

「良いなぁ…」

「兄貴…彩芽さん待ってるだろ」

「あいつに子供出来たから入院させたよ…」

「ええおめでとうございます笑っ」

ならお祝いしないと、陸さん、はいお金、

何それ…

財布を持ち「アルコール買ってきてくれませんか！」

あるよ。

「行くか一緒に笑っ」

「良いってば！」

この野郎～笑っ

イテッ何するってば！

仲良いのね。

音がした…

「おかえりなさい…」

「陸さん？…」

誰なの…

やっと見つけた…

フードを被った男の人…

私は鍋ごとを持ち、

「来ないで！」

何する～！

止めろよ！

あなたに触られたくない！！

包丁が

私のお腹に刺さった…

杏子…お前…

お前なんかって呼ばないでよ！明良さんを轢いたのはあなたでしょ！

なんで…

倒れた時に鍋のお湯が謙二にかかった！

ワアアァ～！誰か！！

兄貴？…

アパートからだ…

杏子さんに何かあったのか！

ビールの袋を振り回してた陸さんが…

誰だよ！

川瀬？…

助けてくれ…杏子にかけられた

あ？

杏子が横になって倒れた…

赤い水溜…

「兄さん～杏子ちゃんが刺された！」

陸…警察呼べ！

救急車先だろ！

警察、救急車が駆けつけた。

またお前か…

杏子が刺されたって中邑社長に連絡した

キッチンの材料が散らかってた。

…

あの野郎…

明良さんの後輩の癖に…

瀧澤？…

「杏子さんが刺された！今東区の病院に運ばれた」

何だって今頃に川瀬が出てくる…

かなり杏子に惚れてたのか恨みがあるって警察に言われた。

手術した杏子が眼を覚ました

「兄さん…陸さんは…」

今警察に行ってる

告訴してやるって暴れてたよ…

「ねぇ…私って不幸を呼ぶ女？…」

違うって顔に手を当てた。

一緒に住むか？…

「でも交際してる人いるんでしょ？杉本琴音さん…」

「おませだなぁ彼女とは…」

「琴音さんと結婚したらいい笑っ」

…何とも言えない顔をした正哉…

警察が見えた。

退院したら事情聴取したいって申し出た。

「分かりました…」

一週間後に退院した杏子

告訴取り下げた。

禁固２年かけた

憎しみが消えなかった。

私は瀧澤陸と結婚した。

アパートからマンションに移った。

帰ってきた陸さんに「お知らせがあります笑っ」

「ねぇ子供出来たよ…」

「杏子さんおめでとう！」

「だからさんやめてよ笑っ」

ついつい言ってしまう…愛してるって

キスされた。

陸さん…愛してる

籍だけで済ませた。

妊婦姿の花嫁姿観たいな。

ドレス…

「切り換えなしのドレスあるだろ大通りのブラインドで見かけたよ」

彩芽さん、琴音さんが合同結婚したらいいって相談された。

良いね！

杏子、琴音さん話した事がある

兄さんが何か考えてた

何だろうねぇ

陸俺より背高いだろ？スーツオーダーメイドにしてやるか？…

痩せの大男だろ？…

お義兄さんより高いわよね

はっ、ハクション！！

大丈夫ですか？…陸さん

式の前に風邪薬、

「病院に行った方がいいって」

新人の社員が二人増えた。

高島企業から合併したいからって

真辺巧巳さんと

南城優さんに冷やかされた

「新婚生活楽しみにしてるって」

真辺さん…

先輩でも歳上なので敬語を使ってた。

陸さん～仕事が入りましたよ！

了解しました～

「鼻声ですが…嫁さんに移さないで！」

杏子の顔見れないよな…

１ヶ月頃。

なかなか治らないって病院に行った陸

一週間の処方薬を受付した。

はぁ…