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「…屋上は立ち入り禁止のはずだけど?」
「校内どころか、ここらの辺りは禁煙エリアですよ」
「火、消してくれるんだ」
「そりゃあね。タバコの煙なんて吸い込むもんじゃないから。 」
「先生、今日の担当戸締りですよね」
「なんで知ってんの…」
「風の噂で。」
「嘘しか言わないよねキミ…」
「先生、メガネ取ってください」
「取りません」
「勉強教えてください、」
「それはいいよ」
「先生の家で。」
「駄目。」
「ええ?」
「ええ?ってなんだよ。ええ?って。 」
「なんで駄目なんだ…?」
「あのね、立場というものがあるんだ。 」
「俺からしたら近所の兄ちゃんなのに」
「教師が生徒に手出したら抹殺されるんだよね。そもそも未成年だしね。」
「……大体、なんで俺なのさ…、他に」
「”他にかわいい女の子いるでしょ”、ですか?」
「俺からしたら先生が1番かわいくてかっこいいし。先生以外を見てる暇なんてない。」
「…口説き上手なこった」
「…先生っていっつも、『無理』じゃなくて、『駄目』って言いますよね」
「………」
「”先生”としては断るけど、”先生自身”として拒否したこと1回もないですよね」
「…流石生徒会。頭良いね」
「国語教師ですもん、俺の好きな人。言葉大事にしてるの知ってます。」
「…俺が生徒会入った理由、 先生と絡む機会を増やすためだったんです。」
「えっ」
「だから今もこうして、2人きりで喋れてる。過去の俺を褒めてやりたいです。 」
「……はー、もう降参!お手上げだよ 」
「…じゃあ!付き合ってく」
「それはまだ駄目」
「…………………………」
「そんな顔しないでよ…」
「待つからさ、卒業まで。」
「これからも沢山のこと、二人で学ぼうね。」
「……はい!」