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「遅刻してしまって申し訳ない。これを包んでもらうのに時間が掛かったんだ」


ソビエトは言い訳をしながら、無駄にデカい体に隠していた花束を手渡してきた。白色のストックだった。ちょうど今頃が時期の、いい香りのする花だ。


「今日は、俺からもプレゼントがあるんだ。ほら、これだ」


包まれたそれは両手に乗るぐらいのサイズ。 茶色いクラフト紙で包まれていて、装飾はほどけない程度に括られた麻紐と店名のタグだけだ。

豪華とはとても言えないだろうが、相手がソビエトならこれでいいだろう。


「プレゼント? あ、俺の誕生日を覚えていてくれたのか!」


「え」


「今日は俺の誕生日だろ? ちょっと期待してたんだ。まさか本当にくれるなんて」


ごめん。忘れてた。など言える間柄な訳がなく、ソビエトがベンチに座るところを黙って見ていた。


「あ、あぁ……そうだよ、覚えてたんだ。もちろんな」


「本当に嬉しい。お礼がしたい、欲しいものはあるか?」


「別に、お前の誕生日なんだから。一緒に居るだけでいいよ」


誕生日を忘れていた上、嘘をついたのは少々良心が痛むが、ま、ソビエトが嬉しそうならそれでいいだろう。


それに、ソビエトの話は外見によらず面白い。身長の問題によりずっと上を向いておかないといけないのは疲れるが、それはまだ許容範囲内だ。


「今日はディナーも予約しておいたんだ。そこまで少し歩くから、早めに出発しよう。……プレゼントはその時渡したほうが良かったか」


「いつだろうと、お前に直接渡されるのは嬉しい。着いたら、中身を見てみてもいいか?」


「そんな大したものじゃないけどな」


街灯には光がともり始めていて、若干積もった雪に足跡を残しながら店に向かった。

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