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すかいお~あ@毎日投稿&猫化?
けだま15号🍓🐾໊
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丘は低く、風が渡っていた。草が擦れ、音が細く続く。
羊は遠くに散っている。
その向こうで、川が光っていた。
老人は石に腰を下ろしていた。
杖を両手で支え、動かない。
ホームズは少し離れて立った。
私はその隣にいた。
「歌のことだ」
ホームズが言った。
老人はうなずいた。
「今のは、短い」
それだけ言う。
「昔は、もう一つあった」
風が強くなった。
草が一斉に倒れる。
私は口を開いた。
「どのような——」
老人は首を振った。
「言葉は、変わる」
しばらく沈黙があった。
川の音が、下から上がってくる。
「娘がな」
老人が言った。
「いた」
それ以上は続かなかった。
私は待った。
「名は……あった」
間が落ちる。
「カースティ、と呼ばれていた」
初めて、名が出た。
だが、重さはなかった。
ただの音のように、置かれる。
「だがな」
老人は川の方を見た。
「名は、残らん」
風が止んだ。
音が消える。
「落ちると」
短い言葉。
「水に入ると」
さらに短くなる。
「持っていかれる」
何を、とは言わない。
「声も」
「名も」
「そのまま、流れる」
私は言葉を探したが、見つからなかった。
「誰も、呼ばなくなる」
老人の声は低かった。
「呼べなくなるのかもしれん」
訂正のように、付け加えた。
ホームズは何も言わなかった。
ただ、わずかに視線を動かした。
川は変わらず流れている。
何も起きていないように見える。
「だから」
老人が最後に言った。
「返す」
それだけだった。
私は顔を上げた。
意味は分からなかった。
だが、その言葉だけが残った。
風が戻る。
草が揺れる。
川の音が、また続き始めた。