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古流斬
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チタコロ
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『希望の曖昧』
第二章 七つ大罪編
第四十三話「残された12年」
静寂。
崩壊した戦場の中心で、時間だけが止まっていた。
傲慢はかろうじて立ち上がり、古流斬は動かない。
しかし――完全な終わりではなかった。
⸻
古流斬の死
ネイトが震える声で叫ぶ。
「生命反応……消失……!」
ラントが拳を握る。
「……古流斬。」
ケイトはその場から動けない。
「嘘だろ……」
異空間はゆっくりと崩れ始める。
その中心で、古流斬の“存在”だけが薄く残っていた。
⸻
はるかの願い
その時。
はるかが前に出る。
「やめて……まだ終わってない!」
彼女は手を胸に当てる。
「思い出して……」
「一緒に笑った時間……戦った時間……」
「全部……!」
光が溢れる。
それは能力ではない。
“記憶”そのものだった。
⸻
寿命の逆転
古流斬の中に、何かが戻る。
(これは……)
(俺の過去……)
(俺が生きてきた証……)
その瞬間、ネイトが驚く。
「生命反応が戻ってる……!」
だが次の瞬間、警告が鳴る。
「ただし――寿命制限が変化!」
ラントが振り返る。
「どういうことだ!」
ネイトは答える。
「最大寿命が固定された!」
「12年だ!」
⸻
制限された存在
古流斬はゆっくり目を開ける。
「……12年か。」
はるかは涙を流しながら笑う。
「それでもいい……!」
「生きてくれれば……!」
しかし、ネイトは続ける。
「さらに問題がある。」
全員が凍る。
「曖昧の全開使用はもう不可能だ。」
「使いすぎて、能力の“核”が崩れている。」
⸻
残された力
古流斬は静かに立ち上がる。
体は重い。
だが意識ははっきりしている。
「じゃあ……」
「別のやり方で倒すしかねぇな。」
ケイトが隣に立つ。
「やれるのか?」
古流斬は笑う。
「やるしかねぇ。」
その目に、かつての“希望”とは違う光が宿る。
⸻
傲慢の視線
遠く、傲慢がこちらを見ていた。
「寿命制限か。」
「なるほど……弱体化したな。」
だが、その口元はわずかに笑っている。
「それでもいい。」
「まだ“遊べる”。」
⸻
古流斬は12年という制限を背負ったまま、再び戦場に立つ。
曖昧は完全には使えない。
だが――終わってはいない。
――第四十三話「残された12年」 完
コメント
1件
はるかの「記憶そのもの」の光で古流斬が戻ってきた場面、じんと来ました……「思い出」って能力じゃなくても誰かを救えるんだって信じたくなります。でも「寿命12年」と「曖昧の核崩れ」という代償が切ない……それでも立ち上がる姿に泣きそうになりました。まだ終わってない、その意志がかっこいいです。続き、静かに待ってます🌙