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花後雨

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花後雨

8 - 【第七章】立場

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2022年08月10日

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何故彼女なのか。

何故彼女だけがこんなにも傷付かなければならなかったのか。

何故彼女が死ななければならないのか。

それはずっと前から、心の隅にあったこと。


「失礼します。」

僕がそう言うと、襖が少し開いた。

僕はゆっくりと襖を開けて中に入ると、そこには当主様と高位の分家の者達が座っていた。

おかしい。いつもこの部屋には当主様しかいないはずだ。

「……あれが不浄の…」

「……よくもまぁ、のこのこと…」

「…まぁ汚い。」

ああ、気持ち悪い。

小さくても、耳に刺さるように聞こえてくる蔑み、罵倒の言葉。今に始まったことではない。しかし、この者達は彼女がいる前ではこのような言葉は口にしない。何故なら、巫女の立場は当主様と同等に扱われる程高いものであり、彼女が言ったこと、言われたことは常に録音されている。だから、彼らにとって僕ははけ口に丁度いいのだろう。

役目を終えれば、送り人は消えるのだから。


「当主様。此度はどのようなご要件でしょうか。」

もうこの際、早く終わらせてしまおうと思い、僕は要件を聞く。

「ああ、そうだねでは始めようか。」

すると、先程まで話していた者達が一斉に静まった。

「君たち、今日は来てくれてありがとう。先日の祭りは皆のお陰で素晴らしいものになったよ…と、言いたいところなんだけどねぇ…。」

「何か問題が起きたのですか!?」

一人がそう言うと、当主様が「まぁまぁ、落ち着いて。」と言うと、少し間を開けて話し始める。

「ねえ、送り人くん。何か、僕に渡すモノはないかい?…例えばそうだねぇ…、誰かの暴言の記録とか?」

「!?」

「当たりかな?」

見られていた?それとも僕にも監視がついているのか?

「まぁ色々と気になることはあると思うけど、とりあえずその記録渡してもらえるかい?」

「………はい。」

「なるほど、未だに巫女の立場が理解できていない者がいるらしい。それはこちらでどうにかしておこう。しかし送り人くん、君も自分の立場を理解していないね。」

「…え。」

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