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「ふっか、もう大丈夫なの?」
「…うん。照のおかげでね。」
岩本と深澤が部屋から出る前、
「…?電話…?」
「颯馬くんからだ。」
いつも急な電話ではあるが、今回は少し嫌な予感がしてた。
「もしもし、颯馬くん。急にどうしたの?」
『あ、深澤くん。渡辺くんはどうだった?』
「おかげさまで今元気だよ。ありがと。」
『それは良かった。それで、質問なんだけどさ…』
「うん。」
『…もしかして、そっちで神奈川に行く予定ない?』
「神奈川…?いや、なんも…ないよ。」
岩本に視線を送る。
岩本は首を横に振る。
「どうして神奈川に?」
『…誘われてる。神奈川に友達がいるんだけどさ、そいつに誘われた。』
「……?それが、俺らとどう繋がるの?」
急にプライベートの話をされて戸惑う。
『…そっちもさ、誘い込まれてたりしないかなって。』
「誘い込まれてる…?」
『ちょっと、違和感があってね。なんか、関係してるような気がしただけ…』
「なるほどね…確認してみるよ。」
『こっちの勘違いだったらごめんね。でも、一応心配だからね。』
「うん。ありがとね。」
「つまり、俺らは誘い込まれてる。」
先程の颯馬との会話を共有する。
深澤は、先程の会話を違和感から確信に変える。
「…それに、メンバーが仕組まれすぎてる。」
阿部も、改めて危機感をもつ。
「めめだって、本当は仕事あるしな。」
渡辺も頷く。
「じゃあ、めめは向こうにとってイレギュラー…?」
ラウールは目黒の顔を見て呟く。
目黒は、表情を変えない。
だが、静かに覚悟を決めていた。
「神奈川に行かないって選択肢はないの?」
佐久間が警戒しながら呟く。
「そっちの方が、安全なのか…?」
宮舘も真剣な表情で呟く。
だが……
「…今回のモデルさん、ほんまに楽しみにしとったんよ…俺、仕事…断れへん……」
向井は、仕事を断るわけにはいかない。
「…それに、行かないから安全ってわけでも無さそうだしね。」
岩本は向井の震える手を見て言う。
「逆に向こうに行ってみたら、なにか情報が掴めるかもだしね。」
深澤も頷く。
「…颯馬さんも行くんだよね?」
阿部が、確認するように深澤に問う。
「うん。今から颯馬くんに連絡するよ。」
「…だったら、ちょっとは安心じゃない?」
阿部は、不安そうにするメンバーに笑いかけてみせる。
「……そう、だな。行くだけ行ってみよう。やばそうだったら…すぐ逃げるぞ。」
渡辺も頷く。
「俺らも、行けそうだったらすぐに行くね。」
佐久間が、真剣な顔で言う。
宮舘、ラウール、岩本もそのつもりだ。
5人は、覚悟を決めて行くことを決意した。
「いや~…本当に来ちゃったね~…」
深澤は、遠い目をしながら目の前の湖を眺めていた。
「冷静に考えると、とんでもねーことやってるよな…」
渡辺も隣で、湖を泳ぐ鯉を眺めている。
5人は、本当に神奈川に来たのだ。
「ふっか、翔太。ホテルの受け付け終わったよ。」
鯉の餌やりをしようとしていた深澤と渡辺のもとに、阿部が声をかける。
「じゃあ、颯馬くんと合流しよっか。」
深澤と渡辺は立ち上がり、3人と颯馬との約束の場所に向かうことにした。
約束の場所に向かう途中、
「鯉の餌やり、やりたかったな…」
「ね!俺も修学旅行行った時にあげた以来だからさ!」
相変わらず、渡辺と深澤は鯉の餌やりの話で盛り上がっているようで…
「ほんとに、修学旅行みたいだね。」
「なぁ、この感じ懐かしいわ~」
目黒と向井も修学旅行気分になってくる。
「そうだね。少し観光してもいいかもね。」
阿部も、少し柔らかく笑った。
「……ぇ…?」
約束の場所。
5人は固まった。
たしかに、そこに颯馬はいた。
だが、颯馬だけではなかった。
「お!来たね♪待ってたよ~!」
「…本当に、ごめんね……」
上機嫌にニコニコ笑う”真白”と、申し訳なさそうにする颯馬がいた。
「…真白さん…!?なんでここに!?」
驚愕を隠しきれない5人。
真白は、ものすごく明るい表情をしていた。
颯馬は、いつでも任務に変えられるように動きやすい服装。
荷物はホテルにも置いてきてるのもあって、少なめだ。
だが、真白は…
派手な服装にサングラスまでかけている。
荷物はホテルに置いてきたはずなのに両手がキャリーケースやらなんやらで塞がっている。
観光する気満々のようだ。
「俺も、来ちゃった♡ふっかくん、元気してる~?」
「…あ、はい…」
てへぺろ!とする真白に、ひきつり笑いを浮かべるしかできない5人。
「来るなって言ったんだけど…何故か俺より先に電車に乗ってたんだ…」
颯馬はうんざりとした顔でため息をつく。
恐らく、電車に乗って最中もずっと話しかけられていたのだろう。
「……お疲れ様です。」
目黒は静かに自販機で買った水を颯馬に差し出す。
「あはは…ありがとうね、目黒くん…」
颯馬は、それをありがたく受け取った。
「今日は人数少ないんだね?」
「もっと俺に連絡くれてもいいのに~」
「ふっかくんはさ、何が好きなの?♡」
「向井くんの能力って、俺とちょっと似てるよね?」
「渡辺くんは肌綺麗だね~!何か秘訣でもあるの?」
「阿部くんは頭脳派なんだよね?俺も謎解きが好きなのよね~♪」
「目黒くんは、かっこいいね~!俺が女だったら惚れちゃうかも?なーんてね笑!」
移動中、真白はずっと話しかけてきた。
キャリーケースをガラガラ鳴らしながら、ずっと話しかけ続けていた。
それに、ずっと深澤との距離を詰めており、ここに岩本がいたらとんでもないことになっていただろう。
「…真白さん?その、距離感が……」
ゆっくり、肩に置かれた手をどかす深澤。
真白は、どかされた手を見つめながら、
「…俺は、ふっかくんに興味があるんだよ♡」
深澤に公開告白をした。
深澤、阿部、渡辺、目黒、向井、颯馬の時間が止まる。
「え…?ちょ…ん…?」
深澤は、1度考える。
この人は何を言っているのだ?
真白は、6人の反応を見てにこにこするだけ。
面白がってる?からかっているのだろうか?
真白は、深澤の耳元に顔を近づけて…
「俺は、”本気”だよ…?」
「……ッッ!!?///」
深澤にだけ聞こえるように囁いた。
囁かれた右耳を手で押えて顔を赤くする深澤。
「次はどこ行くの~?」
一方で真白は、気持ちを切り替えて次の行先を颯馬に聞いていた。
パシャ!
「…へ?」
シャッター音が鳴る。
深澤は、後ろを振り返る。
「はい。証拠ゲットー。」
「熱愛報道だ。熱愛。」
振り向くと、阿部と渡辺がスマホのシャッターを深澤に向けていた。
それも、真顔で。
「え?ちょ、何!?どういうこと!?」
深澤は慌てて2人に近づく。
「まあ、誰とは言わないけど…報告しないとなぁってねぇ?」
「”ハーレム”なんて、いいご身分だな。」
阿部と渡辺は真顔のまま続ける。
心の中で、抑えきれない笑いを堪えながら。
「いや?はぁ!?お前ら今何撮ったんだよ!?」
深澤は、2人の考えてることが全くわからない。
今、阿部と渡辺のスマホには、耳を抑えて赤面する深澤の写真が残されていること。
そして、それが岩本に送られようとしてることを知らずに。
そして、宮舘のカフェでは……
「みんな、何してっかなぁ…?」
佐久間は仕事終わりに、そのまま宮舘のカフェへ直行し、カウンターに突っ伏していた。
「あっちも、楽しんでるといいけどね。」
皿洗いをしながら、宮舘が答える。
「なんかお土産頼もっかなぁ?」
佐久間は阿部のLINEを開く。
……と、
「うわ…深澤やってんなぁ…!」
1枚の写真が送られてきていたことに気づく。
それを宮舘にも見せる。
「うわぁ…これはヤバイね。」
宮舘も、その写真を見て苦笑する。
そして、ちょうど良いタイミングで…
カランカランッ
「お待たせー!」
「ごめん、ちょっと遅れた。」
ラウールと岩本もカフェに到着した。
早速、佐久間が岩本の元へ近づき…
「お前、これどー思う?」
と、ニヤニヤしながらスマホの画面を見せる。
そこに映っていたのは、右耳を抑えて顔を真っ赤にする深澤。
さらにその近くには、真白の顔が……
「…………は?」
岩本の時間が止まった。
その様子に、3人は込み上げる笑いを抑えきれない。
今は口元を抑えて何とか耐えているが、すぐに声を上げて笑いたくて仕方がない。
岩本は、佐久間のスマホの画面を凝視したまま固まっている。
その表情は驚きから、だんだんと厳しい顔に変わっていき…
「…こいつ…ふっかに何吹き込んだんだよ…!」
キレた。
「…へっくち…!」
神奈川の深澤は、小さくくしゃみをする。
「?ふっかさん花粉症?」
近くで引っ付いていた向井が、深澤に問いかける。
「…いや…最近は全然…」
深澤は鼻をすすりながら、不思議そうに首を傾げる。
「誰かが、ふっかくんの噂をしてるのかもね?」
そこに、真白が楽しそうに話しかけてくる。
「……へっ!?」
急に後ろから声をかけられ顔を真っ赤にする深澤。
「うわ!ふっかさん顔赤いで!?熱あるんちゃう!?」
向井は状況を何も知らないため、深澤のことを心配する。
だが、その後ろでは…
「どんどん証拠が増えてくね。」
「今、照どんな顔してるかな?」
悪魔がどんどん写真を集めていた。
「……お互い、大変ですね。」
「…そうだね。」
目黒と颯馬は、静かに後ろから見守っていた。
「ようやく離れられたよ…」
「あの人、コミュ力高いなぁ…」
そして、ようやくホテルでゆっくりできる時間。
深澤達の宿泊するホテルと颯馬達のホテルとは違うことが、深澤にとって唯一の救いであった。
向井も、話しかけられ続けてさすがに疲れたみたいだ。
完全に真白のペースに飲まれていた。
真白は、とにかく自由すぎるのだ。
行く予定のないところにも寄り道をするし、自分から行きたいと言い出したのに、飽きた!と言って帰ろうとする。
割と自分の欲望に忠実な渡辺すらも引くレベルだ。
(本当に、読めない人だな…)
息を吐きながら、深澤は右耳に触れる。
『俺は、”本気”だよ…?』
(フードの男とも、照とも違う…ほんとに、何考えてんだ…?)
思い出すと、また顔に熱がこもる。
誤魔化すように、左耳のピアスに指を伸ばす。
「…?ふっかさん、ピアス外すん?手伝おか?」
だが、向井は深澤がピアスを外すのに手こずっていると勘違いして手伝おうとしてくる。
「いやいや!そういう訳じゃなくてね!」
純粋すぎる向井からも、深澤は困らせられそうだ。
「そういえば、阿部ちゃんと翔太は?」
深澤は、ふと周りを見渡して2人がいないことに気づく。
向井も不思議そうにキョロキョロ視線を動かす。
「2人は、鯉の餌やりに行ったよ。しょっぴーがどうしてもやりたいって。」
目黒が、代わりに説明してくれる。
その説明を聞き、2人は思う。
(そんなに鯉に餌あげたかったんだ…)
「ただいまー!」
しばらくして、2人が帰ってきたようだ。
3人は振り返る、が…
「…え?どうしたの?わら」
渡辺と阿部は、びちょびちょだった。
「いやー…ねぇ?思ったよりも鯉が多すぎてね…」
阿部は、渡辺の顔を見つめる。
「翔太が驚いて餌を自分の体にかけちゃって…」
阿部が、笑顔で言葉を並べていく。
「そんで、鯉が襲ってきたって事ね。」
深澤の発言に阿部は笑顔で頷く。
「数が多かったんだよ。」
渡辺は少し恥ずかしそうに、でも満足そうに答えた。
「…阿部ちゃん、そこにザリガニはいた?」
目黒は真剣な表情で阿部に問いかける。
「…ザリガニ…?探せばいると思うけど…」
目黒の真剣な表情に感化され、阿部も真剣に考えてみる。
「鯉に襲われるしょっぴー見たかった!その瞬間写真撮りたかったやん!!」
向井はタオルを2人に手渡しながら、自分もついて行かなかったことを少し後悔していた。
見に行かずとも、鯉に襲われている渡辺の反応は思い浮かぶが…
「俺も鯉に餌やりしに行こうかなぁ?わら」
深澤も鯉に餌やりをしようかと財布を漁ってみる。
「鯉の餌って、何円だったっけ?100円…100円玉ないなぁ…ざーんねん!」
だが、100円玉がなかったため諦めた。
「お風呂入りに行こー!ふっかさん!阿部ちゃん!しょっぴー!誰か一緒に入らん?」
向井は上機嫌に風呂の誘いをする。
3人は軽く受け流すが、1人反応する。
何よりも早く反応する。
「……こーじ。俺は?」
目黒だけ、名前を呼ばれなかった。
「…ぁ…いや…!めめは…ちょっと、な…?」
目黒の圧に、向井は顔を赤くする。
向井は、目黒と風呂に入れないのだ。
なぜなら、あの時のキスを思い出してしまうから…
「こーじは、俺と一緒に入りたくないの?」
そんなこと気にせずに、目黒は向井に近づく。
挙句の果て、至近距離で向井を見つめ”子犬のような顔”を見てする。
「……ぅ゛っ…!」
向井の心にダイレクトヒット。
そのまま、向井は目黒に腕を引かれて風呂場に向かった。
「あっはっはっは!!こーじ、よっわ!!うはは!!」
2人が部屋を出ていったあと、深澤は笑い転げる。
目元に涙の粒を浮かべながら腹を抱えて笑っている。
阿部と渡辺は、そんな深澤を優しい瞳で見つめながら…
スマホを用意した。
悪魔の顔を浮かべて…
「ふっかぁ?」
「んふふふ…!ん~?」
にじり寄る悪魔に、まだ笑いを抑えられてない深澤が振り返る。
悪魔2人は、ゆっくりスマホの画面を深澤に見せる。
そして、深澤は笑顔のまま固まる。
“深澤の赤面顔”が、大量に保存されていた。
悪魔は、笑いながら深澤の反応を楽しむことにしたようだ。
「もー…///!ほんとに最悪っ!!」
しばらくの間、深澤が悶絶する様子を楽しんでいた阿部と渡辺は満足そうに笑う。
「どうする?照に送ってみる?」
「送ろーぜ、送ろーぜ!」
阿部と渡辺は笑顔のまま深澤いじりをやめない。
深澤の顔はますます赤くなるばかり。
ついに、手で顔を隠してしまった。
「…あ、そうだ…!」
スマホの写真を眺めながら、阿部はもうひとつ思い浮かぶ。
そして、にっこりと渡辺を見つめて…
「ねえねえ、翔太…」
「ん?」
渡辺の肩をトントンと叩き、
「この写真、いる?」
スマホの画面を渡辺に見せる。
まさしく、”眠る渡辺に宮舘がキスをしている”写真。
渡辺は静かに阿部を見る。
阿部は、にっこり笑っている。
“次の獲物は、お前だ”という笑顔で。
渡辺は、阿部の質問に静かに首を縦に振る。
「いいなぁ!めっちゃあべちゃん達楽しんでるよ!!」
一方で”東京”。
佐久間は、阿部から送られてくる写真を眺めながら羨ましそう呟く。
佐久間のスマホに送られてきたのは…
深澤の赤面写真。
渡辺の赤面写真。
身悶える深澤と渡辺の写真。
目黒と向井が手を繋いで風呂場へ向かう写真。
鯉に襲われて鯉と同じ表情をする渡辺の写真。
最後にピースをするあざとい阿部の自撮り写真。
「あざとい警察出動か~?笑」
佐久間は、笑いながら全ての写真を保存する。
「佐久間、何ニヤニヤしてんの?」
岩本が、ニヤニヤしてる佐久間に近づく。
「あー…みんなこれ見てよ!」
佐久間は、宮舘、ラウールも呼んで、写真を見せる。
全ての写真を見せ終えた。
佐久間は、あえて順番を変えて見せた。
最初は渡辺の鯉に襲われてる写真。
もちろん大爆笑だ。
鯉に襲われながら、驚きすぎて渡辺も鯉と同じ表情だ。
腹を抱えて笑った後、次に出てきたのは目黒と向井の手繋ぎ写真。
4人で微笑ましく、イチャイチャしてんなー!とちゃかす。
そして、次の写真で岩本と宮舘は硬直した。
ここからは、深澤と渡辺の赤面集だ。
どんどんと流れていく2人の赤面写真。
岩本と宮舘は、静かに全てを逃さずに見つめる。
最後に、阿部のピース写真で終了。
「………」
しばらくの沈黙。
そして……
「……ふっか…?」
「…翔太は、かわいいな…」
岩本と宮舘は、佐久間から写真を送ってもらうことにした。
佐久間とラウールは笑顔で
「みんな、楽しそうだねー!」
「ねー!」
と平和な会話をしていた。
「…じゃあ、こーじは明日から撮影を始めるんだね。」
「そやね、明日から2、3日かかると思うで。」
神奈川組は、ホテルでこれからのスケジュールの確認を行っていた。
「こーじの仕事には、俺がついて行くよ。」
向井とは常に同行する予定の目黒。
「ん~…じゃあ、俺らはちょっと周り調べてみるね。」
深澤、渡辺、阿部は、情報収集をすることになった。
「なぁなぁ!お泊まりの夜なんやし…恋バナしん?」
明日も早いから寝よう!という話になったはずなのに、部屋を暗くしてから向井が話しかけてくる。
「恋バナぁ…?別に、俺から話せることなんてないけど…」
深澤は、少し困ったように言うが…
「俺、佐久間との話したら止まんなくなるかもよ?」
「俺も話せること持ってんぜ。」
阿部、渡辺は乗り気。
「こーじの話、いっぱいしていいの?」
目黒も乗り気のようで…
「恋バナ大会、始めよか!!」
恋バナ大会が始まった。
「…まず、俺からいい?」
渡辺が1番に話し始めるようだ。
4人は、渡辺から始まることが珍しいと思っていた。
そもそも、渡辺はこういう場合恥ずかしがるのだが…
「……俺、舘さんと…付き合って…」
小さく、最後はごにょごにょとなっていたが、4人の耳にはしっかりと届き……
「ええええええ!!?」
急なご報告に、大声で驚いた。
「え?え??ほんとに!?ほんとのほんと?舘さんと翔太、やっと結ばれたの!?うわ!マジかよ!!」
ようやく宮舘と渡辺が結ばれたことに嬉しさを隠しきれない阿部。
「やっぱり、あのキスが響いた?」
深澤はニヤニヤしながら、顔を赤らめている渡辺の腕をちょんちょんつつく。
「………ん…」
恥ずかしそうに頷く渡辺。
「しょっぴー、よかったやん!!」
向井もニコニコの笑顔で渡辺を見つめる。
目黒も笑顔で渡辺の報告を喜ぶ。
そして、渡辺はさらに顔を赤らめて
「…それに、その…舘さんも…その……“そーゆーこと”……する気あってさ……」
自分の髪の毛や手を触りながら、更なる爆弾を落とした。
「…….え?……したの?」
あまりの驚きで声が出ない。
その中で、目黒が問いかける。
「…いや、してはないけど…その、後でね…って…」
驚きで言葉の出ないメンバーの反応を見てか、渡辺の恥ずかしさメーターは限界を超えて…
「も、もういいだろ!お、お前らの話しろよっ…!!」
布団で顔を隠しながら、4人に話題を投げた。
「俺らもキスしたよ。」
単刀直入に、目黒は向井を自分の方へ抱き寄せて言う。
向井、渡辺、深澤は固まる。
「え!?こーじキスしたの!?」
「いつだよ!?」
深澤と渡辺が”向井”に詰め寄る。
「め…めめっ!!なんでそれ言うん!?」
向井は顔を赤くしながら、目黒をぽこぽこと叩く。
「恋バナしようって言ったのはこーじじゃんか。報告は大事でしょ?」
目黒は何の反省もなくにこにこする。
「やっぱり、共同生活1日目のお風呂でしょ?」
阿部が笑顔で、”向井”に問いかける。
「阿部ちゃん、なんで知っとるん!?見とったん!?」
顔を手で覆い隠しながら驚く向井。
「俺の事呼びに来た時、あんな雰囲気出されちゃったら嫌でも気づくって…」
にこにこと柔らかく笑いながら向井の反応を楽しむ。
「…てかさ、ファーストキスはレモンの味って、ほんと?」
深澤が、どこかで聞いた噂話を思い出し、真剣に問いかける。
「れ、レモン?そんなこと…なか…」
「そうですね。レモンの味しました。」
向井の言葉を遮り、目黒は嘘をつく。
「やっぱり…!?うわ、ほんとだったんだ…!」
それを聞き、深澤は素直に騙される。
「ふっかも、キスしてみたらわかるんじゃない?」
「自分で確かめてみろよ。」
阿部と渡辺も、深澤の反応を楽しみながら笑う。
「た、確かめるって…!だ、誰とだよっ!」
深澤は、少し顔を赤くしながら唇に触れる。
「次は…阿部ちゃんいっちゃう?」
「俺?じゃあ、ちょっと長話になっちゃうけど…」
そして、阿部による長い長い話が始まるのだ。
佐久間との出会いの話、佐久間の好きなとこ50選、佐久間との付き合うまでの思い出、佐久間と接触した経験……
長々と続く阿部の話を聞いていると、聞いている4人が恥ずかしくなってくるような話ばかり。
阿部は、佐久間との関係性を包み隠さずに話してくれる。
「もちろん、佐久間とのファーストキスは終わってるよ。」
最後に、阿部が笑顔で締める。
「で、大トリの深澤さんは?」
笑顔で阿部は深澤にバトンを渡す。
「…へ…?俺!?」
阿部の話の余韻に浸り眠ろうとしてた深澤は、急にバトンを渡されて驚く。
だが、周りの4人は期待の眼差しを向けている。
「……べ、別に、俺は話すことなんて、なーんも…」
「ほんとにないのかよ~?」
焦る深澤に、周りはニヤニヤしながら詰め寄っていく。
逃げ場のない深澤は、話す以外の選択肢がなかった。
「……えと…俺、その…」
まごまごとしている深澤に、
「そういえばさ、あの時、真白さんに何言われたの?」
ヒントを出すように、阿部が問いかける。
「…っ///いや、多分…冗談で…」
深澤は、必死に恥ずかしさを隠すように右耳を触る。
「そうやん!ふっかさん何言われとったん?」
今の今まで忘れていた向井も興味津々だ。
「……告…られた…?」
ついに、深澤は顔を隠しながら真白に言われたことを話した。
「ふっかモテモテじゃーん。」
「すごい気に入られちゃったねぇ…」
深澤の話を聞いて、渡辺は冷やかし、阿部は哀れみの目を向ける。
向井は口を半開きにして驚き、目黒も困惑を表情に表していた。
「た、多分からかってるんだよ…!」
深澤は前髪をいじりながら、弁解をする。
だが、渡辺は止まらない。
「冗談って分かんだったら、なんでお前はこんな顔してんだよ?」
そして、証拠写真を突きつける。
「ちがっ!これは誰でもなるだろ!?」
深澤は渡辺のスマホを指さして周りに必死に伝えようとする。
そこに、追い打ちをかけるように
「でも、思い出して照れちゃうっていうのはなー?」
阿部もニヤニヤしながら、深澤の肩をポンポン叩く。
「てるにぃ、嫉妬してまうで?」
向井も笑いながら、岩本の名前を出す。
「は?なんで、照が…!?」
深澤は混乱していた。
そして、最後に、
「岩本くん。可哀想だなぁ…」
目黒の岩本への同情。
「……だ、だから、なんで照なの…っっ!!?///もうヤダーー!!!」
深澤は、布団の中に顔を埋めた。
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お疲れ!第37話読んだよ。ガチで修学旅行っぽくて笑ったわ。真白がまさかの神奈川まで来てるのヤバくね?しかもふっかに「本気」って……。それに対する阿部と翔太の証拠写真集めが神すぎる。照に届くの待ったなしだな🔥 恋バナパートでは翔太と舘さんがついに!って感じでグッときたわ。こーじとめめのレモンネタも含めて、グループの関係性がぎゅっとしてて楽しかった。次も楽しみにしてる!
#めめなべ