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「お帰りなさい!ヒロユキさん!」


「……ただいま」


「あれ?ジュンパクは?」


「……そこに隠れてる」


あれからジュンパクはオリバルという門下生に試合をして此方に帰ってきた。


「あ、姉貴……」


ユキの元気な姿を見るとジュンパクはまた泣きそうになり。


「おかえりなさいです、ジュンパク」


「姉貴ぃ~!」


ジュンパクはまた顔をデロデロにしながら泣いてユキに抱きつく。


ちなみにオリバルとの試合はボロボロに負けてさっきまで泣いていて、やっと落ち着いて来たのだが……何ℓ涙があるんだろう、この人は……


「フフッ、私は完全復活しましたよ、ヨシヨシ」


「姉貴ぃ……良かったよぉ」


泣きまくるジュンパクを撫でるユキ。

ふと、ユキはジュンパクの無くなっている腕を見て悲しそうな顔をしたが、すぐに表情を戻した。


「あなたも良く頑張りましたね」


「うぅ……」


……………こう言っては何だが、側から見ると本当にジュンパクは女の子にしか見えない……


「本当にこの子男の子~?」


たまこは初対面なのでびっくりしている。

男という事で話していたが女の子みたいとは話していなかったからな。


「フフン、ミーは特殊な魔力体質なの~♪その影響でこの顔になったんだと思う?ちなみに【魅了】はどちらの性別の相手にも使えるんだよ~」


「へ〜?」


「初めまして、兄貴から話は聞いてます、ユキの姉貴を助けていただきありがとうございます、これからよろしくお願いします!たまこ姉さん!」


「あらあら~、よろしくね~」


「……ふむ」


「そんな事よりヒロユキさん!実は____」


「中にアオイちゃん居なかった~?」




「……え?」


「え!?!?」



俺とジュンパクはどちらもそれを言われて驚く。


あの日、アオイはどこに行くとは言わなかったが……

なるほど、ここに居たのか


「お姉ちゃんが?ほんとに!?」


「……ジュンパクは合わなかったのか?」


「ミ、ミーは他の人と交流とか取らなかったから……帰ってきたとしてもすぐに部屋に帰って寝てただけだし……」


「……噂は?」


「ごめん……それすら……」


ジュンパクはジュンパクで修行に明け暮れていた日々だったんだろう、それこそ、噂も聞けないくらいに……


「ごめんね~、あの時はまだこのパーティーに入ると思ってなかったからここの事は秘密だったの~」


「そ、そんな……お姉ちゃんが居たなんて」


ジュンパクは分かりやすく崩れ落ちる……喜怒哀楽の激しいやつだな。

道場では平常心を保つのを習わなかったのか?





そして、ここにも喜怒哀楽が激しいのが1人____



「うわぁぁあああああああ!!また会えなかったぁですぅううううう!」



ユキはなぜここまでアオイに執着してるんだろうか、本人に聞いても「ミクラルでお世話になったので一緒にお酒を飲みたいだけです!」っといつも言ってくるが……本当にそれだけなのか?




「……」



ま、何はともあれ、無事パーティーメンバーが揃った。















そして____







「……!?」


「「「!?」」」




甲高いサイレンの音が町中に響く。




「……な、なんだ?」







「これは!アバレーの“緊急事態警報”です!!!!!」


















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