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神への反逆者第二章 マリオネットは自由を求めて
第漆話 共に
「なんで避けられた!A隊!」
「分かりません!こちらに気づいてるように振り向き、銃弾を避けました!」
ミトの目隠しが取れる。
「あ..」
「お前、その目って、」
ミトの隠れていた左目は、宝石のように神々しい、この世に持っている人数が少ない『未来予知の眼』だった。
「隊長すっご..はは..」
キリが苦笑いをしながら驚いて目を見開く。
「結構隠してたのになぁ…ま、いっか。ほらレン、キリ」
「行くぞ」
小さく頷くと、素早く敵の前に行き、攻撃しに行く。
「おら!」
レンがハンマーを振り回して、キリが敵の頭を打ち抜く。
撃たれたひとが悲鳴を上げる。
「コトぉお!」
「死ね!死ね!」
コトが火の玉を投げ続けているが、レンには当たらない。
「人工人形ぉおお!そ..そいつらを!ころせぇええええええ」
老人神父の声が鳴り響く。
「なんだあいつ..?」
「っ..!僕はお前を殺さなきゃ..死ぬんだよ!」
掠れた声で叫ぶ。
「なんで…」
『人工人形ぉおお!』
「人工人形…?」
「わかったか?僕の宝石は黒ずみすぎたんだ。」
「宝石があれば、お前はこっちへ来るのか?こっちへ、戻ってくれるのか?」
「そうだな。あれば、な」
「わかった。!」
「あ?」
「俺はお前のために取ってくるよ。」
「は?」
「だから、」
「そこで待ってろ!」
その笑顔は嘘偽りもなく、コトの胸に深く刺さった。
「…」
「人工人形がこれを求める限り我らに勝機はあるぞッ!」
「みーっけ」
「は!?」
「なあおっさんそれくれよ」
「ダメだ!これは、人工人形の!」
「そいつ救うためにくれっつってんの。」
「お前!これがどうなってもいいのか!?」
前に宝石を見せつける。
「くれんの?」
「人工人形は渡さない!」
「あっそ。めんどくせ」
「弱いですねぇ〜w」
「く..そ」
「持っていくぞ」
「コト」
「….くるな」
「コト。」
「来るなって!」
ギュッ
「やめろぉお!!」
火の玉がレンの腹部に直撃した。
「ごふっ…ぁ」
「あ..いや…ぁぁ」
「大丈夫。だいじょぶ…」
レンがコトの宝石と自分が持っている宝石を入れ替える。
「これでお前は自由だ。」
にこりと無理をしながら笑うレンにコトは涙をこぼす。
「もう一回仲間って呼んでくれる?」
「ああ」
「戻っていいのだ?」
「もちろん」
ああ世界ってこんなにも輝いて見えるんだ。
「ここは任せるのだ。」
「んえ?」
コトが火の玉を次々と敵軍に当てて行く。
「お前すっげ。」
「ふふん!」
ここで裏切りは終わったのであった。
「お兄ちゃん…お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん。」
『だーかーらーお前のお兄ちゃんは僕が殺すっつってんのー?分かる〜?』
「お兄ちゃんは殺さないで…やめて、お願いだからぁ…」
『ヤダね君への嫌がらせとして、最悪な殺し方で殺してあげる。』
「やめてよ…」
「助けて…お兄ちゃん..」
レキの涙が流れ落ちる。