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「陸久はお兄さんのことが怖くないの?」
「怖い?どこがですか?」
「いや….軽々と殺したって言葉を口にするとか…」
「別に何ともないですよ?」
「だって僕、兄さんのこと大好きですし」
そう言いながら笑う陸久。
とても不気味だ。
「でも殺人って犯罪だよ?」
「それでもお兄さんのことが好きなの?」
「はい」
「兄さんがしたいなら僕は構わないですし」
これが陸久の本性なのだろうか。
いくら兄好きだからと言っても
流石に限度を超えている。
ふと、
後ろから誰かに見られてる気がして振り返った。
が、そこには誰も居なかった。
「水戸さん?どうしたんですか?」
「いや…何でもないよ」
きっと気のせいだろう。
私は自分に言い聞かせるように心の中で呟いた。
「そういえば陸久って学校行ってるの?」
前から思っていたが、
中々聞く機会が無かった質問だ。
「学校ですか?行ってますよ?」
いつ、行ってるんだろう。
そんな疑問が頭を駆け巡る。
だって朝から私と行動してて、
帰るのは8時頃。
明らかに嘘だということが分かる。
でも、なぜ嘘をつくのだろうか。
正直に言えば、このなにか引っかかるような
モヤモヤとした思いは消えるのだろうに。
それに、
図書館で私に隠したあの記事も気になる。
明日の夜、また図書館に行ってみるとしよう。
それに、陸久が休みの日に
どんな行動をするのかも気になるし。