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その後二人は、少し浜辺を散歩してから実家へ戻った。


実家に帰った奈緒は、早速聡美にエンゲージリングを見せた。

聡美はそのダイヤのあまりの大きさに驚きつつ、二人の婚約を心から祝ってくれた。



「海に行ったから身体がベタついているんじゃない? お風呂沸いているから入ってらっしゃいよ」



聡美にそう言われた省吾は、先に風呂に入った。

その後奈緒も入る。


二人が富津岬に行っている間、聡美は近所にあるファッションセンターへ買い物に行っていた。

そこで省吾のパジャマ代わりになるスウェットの上下を買ってきてくれたようだ。




「こんなので申し訳ないけど」



聡美はタオルと一緒にスウェットを省吾に渡した。



「ありがとうございます。助かります」



省吾は嬉しそうにスウェットを持ってバスルームへ向かった。

しばらくして風呂から戻って来た省吾は、聡美が買ったスウェットを着ていた。

サイズはぴったりだ。



和室には二つ布団が敷いてあったので、奈緒は今夜省吾と一緒に寝る事にする。

午後11時を過ぎると聡美が言った。



「明日は私もゆっくり起きるから、遠慮しないで朝寝坊して下さいね。じゃあおやすみなさい」

「「おやすみなさい」」



聡美が二階へ行った後、二人はそれぞれの布団に入って他愛もないお喋りをする。

そこで省吾が言った。



「今夜も思いっきり奈緒を抱きたいけど、奈緒は喘ぎ声がデカいから無理だよなぁ?」



省吾はニヤッと笑って奈緒を挑発する。



「え? 私の声そんなに大きくないもんっ」



奈緒がムキになって言い返したので、省吾がクスッと笑った。



「じゃあ試してみる?」



省吾は自分の布団から出ると、奈緒の布団に入って来た。



「だ、駄目よ、お母さんに聞こえちゃうから」

「奈緒は声が大きくないんだから、大丈夫なんだろう?」



背後から奈緒を抱き締めていた省吾は、奈緒の耳元でそう囁くと奈緒の身体をまさぐり始める。



「駄目っ、木造の古い家だから聞こえちゃう……」



奈緒が必死に懇願するが、省吾の手は一向に止まらない。



「奈緒……途中まで……」



少しかすれた声で囁いた省吾は、奈緒のパジャマをたくし上げる。

そして柔らかな胸の膨らみの中心にあるツンと上を向いた部分を弄り始めた。



「駄目よっ、駄目だったら……あぁんっ……」



つい声を漏らしてしまった奈緒は、慌てて口を塞ぐ。



「そんな色っぽい声を聞いたらやめられなくなっちゃうよ……」



我慢しきれなくなった省吾は、一度身体を離してから奈緒を仰向けにする。

そしてすぐに硬く尖った乳首を口に含んだ。

その瞬間、奈緒は頭が真っ白になる。



その晩二人は激しく燃え上がった。

奈緒は必死に口を押えて喘ぎ声をかき消そうとする。

しかしそんな努力は虚しく、奈緒の身体は敏感に反応し一気にとろけていった。


制限がある中でのセックスは、二人を今まで以上に燃え上がらせた。

二人はなるべく物音を立てないようにしながら、その後一つになった。





翌朝、小鳥のさえずりで目を覚ました奈緒は、自分が和室にいる事に気付いた。

そこで昨夜の事を思い出す。


すぐ傍では省吾の寝息が聞こえていた。

奈緒は裸のまま省吾にすっぽりと包まれる形で眠っていたようだ。

腕枕をしている省吾の腕が痺れていないか心配になった奈緒は、もぞもぞと動く。

そこで省吾が目覚めた。



「おはよう、奈緒」

「おはようございます」



省吾が奈緒の鼻の上にチュッとキスをしてから言った。



「なんかスッキリした朝だなぁ、身体が軽くなった感じがする。奈緒の実家は居心地がいいね」



省吾は大きく伸びをすると、ご機嫌な様子でニコニコしている。

省吾が実家を気に入ってくれたので、奈緒は嬉しかった。


そして二人は着替えをしてからリビングへ向かった。



リビングへ入ると、キッチンから聡美が出て来た。



「お母さんおはよう」

「おはようございます」

「あら、おはよう。ゆっくり眠れたかしら?」

「はい、それはもうぐっすり」



省吾は笑顔でそう答えると、奈緒にだけ見えるようにウインクをする。

その瞬間思わず奈緒は頬を染めた。



「それは良かったわ。いつもはお忙しいんでしょう? だったらこんな時くらいはゆっくりしないとね」



聡美はそう言っていそいそと朝食を運び始めた。



その後奈緒も手伝い、朝食がテーブルの上に並んだ。

朝食はアジの開きやみそ汁等、聡美お手製の美味しそうな和食だった。


食事中、テレビでIT関連のニュースが流れると、聡美がすぐに省吾に質問をする。すると省吾はわかりやすいように聡美に説明してあげた。

奈緒が朝食の後片付けをしている間も、省吾と聡美はお茶を飲みながらずっと話をしていた。

二人の相性はとてもいいようだ。

そんな楽しそうな二人を見て、奈緒は幸せな気分に包まれる。


奈緒は母親の事を大事にしてくれる省吾に対し、感謝の気持ちでいっぱいだった。



時刻が午前十時半を過ぎる頃、省吾と奈緒は東京へ帰る事にした。



「突然お邪魔したのに、いろいろと良くしていただき本当にありがとうございました。お料理、どれも凄く美味しかったです」

「お口に合って良かったわ。またいつでもいらして下さいね」

「はい、ありがとうございます。あとあのスウェットはここに置いていってもいいでしょうか? また今度泊まりに来た時の為に」

「ええ、もちろんですよ」



省吾がまた泊まりに来ると言ったので、聡美は嬉しくて思わず目が潤む。

そんな嬉しそうな母を見て、奈緒もついジーンとしてしまう。

これまで色々と心配をかけてきた母が嬉しそうに笑っているのを見ると、胸がいっぱいになる。

これからはもっともっと親孝行をしよう……奈緒はそう心に誓った。


そして奈緒は心から省吾に感謝していた。

省吾は奈緒の母親に対し本当の家族のように接してくれた。そんな省吾の気遣いが奈緒は嬉しかった。



実家を出た二人は、奈緒の希望通りにフェリーで横須賀へ行ってから東京に戻った。



こうして奈緒の里帰り三日間は、省吾のお陰で幸せな雰囲気に包まれたまま楽しく終了した。

銀色の雪が舞い落ちる浜辺で

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コメント

16

ユーザー

そりゃあ まだ付き合い始めたばかりだし プロポーズ直後じゃあ 燃え上がっちゃうよね....♥️♥️♥️🤭 聡美ママもきっと、 聞こえないふりをして 見逃してくれてるよね~😂

ユーザー

お母様も奈緒ちゃんも省吾さんも、最高に素敵な時間を過ごせましたね🫶🩷

ユーザー

子を思うのは母心だね(*´∀`)

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