テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
甘月 莉兎
79
94
13
「……っ、ふぅ……っ」
時計の針は午前三時。
隣で眠るなつの大きな腕をそっとすり抜け、すちは萌え袖のパーカーを握りしめて部屋を出た。
あんなに温かい場所にいたのに、心だけが冷たい地下室に置き去りにされたような、そんな「病みモード」がまた顔を出す。
(……お外。……冷たい空気、吸わなきゃ。……じゃないと、また……)
腕の包帯をなぞりながら、ふらふらとアジトのテラスへ。
パシャ、と小さな足音が背後で響いた。
「……すちくん。一人でどこ行くの?」
振り返ると、水色のパジャマを着たこさめが、心配そうに首を傾げて立っていた。
「……こさめ、ちゃん。……ごめん、なさい。……起こしちゃった」
「ううん、僕も目が覚めちゃったんだ。……すちくん、お顔が真っ白だよ。……お散歩、一緒に行こ?」
こさめは、すちの震える萌え袖の手をぎゅっと握りしめた。
二人はアジトの広い庭、月明かりが降り注ぐ小道をゆっくりと歩き出す。
「……ねぇ、こさめちゃん。……おれ、また怖くなっちゃった。……みんなが優しすぎて、いつか全部壊れちゃうんじゃないかって」
すちが俯いて涙をこぼすと、こさめは立ち止まり、すちの両頬をぷにっと手で挟んだ。
「ダメだよ、すちくん! 僕たちが壊れるわけないじゃん。……だって、僕らシクフォニだよ?」
こさめは夜空を指差した。
「見て。あのお星様、すちくんの緑色に似てる。……ね、深呼吸してみて。……すー、はー。……僕の魔法、かけてあげる!」
こさめは、すちの萌え袖を優しく整え、その上から自分の手を重ねてブンブンと振った。
「これでよし! すちくんの不安、全部お星様に飛ばしちゃった!」
「……あは。……こさめちゃん、変なの」
すちが少しだけ笑うと、こさめは満足げに、すちの肩に頭を預けた。
「……僕もね、たまに怖くなるんだ。……でも、すちくんが来てくれて、もっと賑やかになって……僕、すっごく幸せ。……だから、すちくんも僕を信じて?」
二人が月光の下で笑い合っていると、テラスの扉が勢いよく開いた。
「……おい!! ガキ共、何してんだ!!」
「すちくん! こさめちゃん! 寒いでしょ、風邪引いたらどうするの!!」
血相を変えたいるまと、毛布を抱えたみことが走ってくる。
その後ろからは、らんとなつも、呆れ顔ながらも安心したような表情で続いていた。
「……ごめんなさい。……こさめちゃんと、お散歩してたの」
「……ったく。……ほら、帰るぞ。……次は俺がおんぶしてやる」
なつがすちをひょいと背負い、こさめは「えへへ、成功!」とVサイン。
冷たい夜の空気は、いつの間にか兄たちの体温で、春のような温かさに変わっていた
12話、♥️420⏫ありがとうございます!
まさか400こえるとは、、嬉しいです💕
みなさん♥️の達成が早くて、かくのがとっても楽しみです!
💬もすごい励みになりますっ!
♥️もありがとうございます!
♥️ってどのくらいがいいんでしょう、、
前は100にしてたんですけど、すぐに達成したので200にしたんですが、これもすぐ達成しまして、、w
でも、すごい嬉しいです💕
200固定にするか300にするか迷います、、
💬で意見下さい!
それでは次回♥️200💬1
深夜にとうこう失礼しますっ!
おやすみ~(。-ω-)zzz
コメント
12件
作品を観るためなら一人で1000以上押してやりますわ!そして、神すぎますわ