――――優しいお出汁の匂いがする。何だろう、お味噌汁?違うなぁ……、もっと醤油みたいな……。
でもこれ、もしかして……私の大好きな……。
「お雑煮!」
ハッと脳が一気に覚醒し、布団から勢いよく起き上がる。
視界には、私が学生時代を過ごした居心地の良い自室が広がっている。そうか、帰ってきてたんだ。
私の隣に並べて敷かれた布団には、大和さんが頭まで羽毛布団を被って眠っていて、ちょこんとはみ出た髪の毛を撫でると、大和さんは気持ちよさそうに身じろいだ。時刻は朝の6時前。昨日は遅くに帰ってきたから、早起きな大和さんもさすがに起きる気配はない。
私ももちろんまだ眠っていたかったけど、食欲をそそる私の大好きな匂いで覚醒してしまった。パジャマの上からカーディガンを羽織り、大和さんを起こさないよう自室を出て、匂いの元を探すように、そろりそろりと一階のリビングへ。
「おはよう」
「あら?!しー***************************
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