第25話
あの後キツネ君は、兄の北極狼に連れられて
裏庭へやってきた。
キツネ「なんだよてめぇ。
もう俺たちと居たくないんだろ?
もう俺らの家族には近寄るな。」
狼「ああ。その方が良かったかもなぁ。
それで、高校生活は上手く行ってるのか?」
キツネ「、、、、、、ッ」
キツネは言い出す勇気が出なかった。
キツネ「なんで俺らの教室の場所まで分かったんだ。」
狼「ちゃんと詳細を調べたからだ。」
キツネ「なんなんだよ。
なんでそんなことまで知ってんだよ。
本当に俺らとは居たくないのか?」
転校したはずなのに、なぜ知っている。
そうキツネはゾッとしていた。
狼「まぁ、てめぇは二度と口も利かないし、
強いて言えば嫌いだ。」
キツネ「、、、、、。」
キツネはショックだった。
が
狼「でも、てめぇの居場所くらいはきっちり
監視してるからな。」
キツネ「キモ。」
そんな様子を窓から見ていたアザラシ君たち。
アザラシ「え、、、、キツネ君のお兄さんだったの?!」
シロクマ「そうらしい。」
アザラシ「それに、、よく見たら、、、、
た、、、、タトゥーもぎっちり入ってるぅぅぅぅ!!!」
シロクマ「すぅぅぅぅぅ。
おい、聞こえちゃうぞ。」
アザラシ「、、、、、、ッ。」
狼「彼らか。てめぇのダチは。」
キツネ「、、、、おう。」
狼「個性的なダチだな。」
キツネ「ありがとう。」
狼「じゃ、帰る。
じゃあな。」
キツネ「じゃあ、、、、。」
そう言って、狼は彼からスッと姿を消したのであった。
アザラシ「あ、お帰り!!どうだった。」
キツネ「いやぁ、緊張した~~~」
シロクマ「凄く顔が強張ってたぞ。
俺ら相手になるとからかうのに。」
キツネ「うっせ。」
ペンギン「あ、、、そういえば、
お兄さんになんていわれていたのですか?」
キツネ「たいしたことではないけどさ。
俺の学校とか事前に調べたりしているらしくて、
なんでだよって嫌々聞いたら、
てめぇの居場所はきっちり監視しないといかんって
言われてんの。おかしいよな~~」
そう言ってははははと笑っていた。
アザラシ「ん?なんか違和感が、、、」
そこにアザラシが何かを考え出した。
アザラシ「あ、そうなんだ、、、、、。
キツネ君のお兄さんって、、、、
ブラコンなんだ~~~!!」
キツネ「は?」
アザラシ「え、、、キツネ君のお兄さんってブラコンなんだよね~~?
だって監視するほど過保護って意味なんでしょ??」
キツネ「ちょっと、、、待っ、、」
そう言ってアザラシははしゃぐ。
その頃、狼は先ほどの出来事を思い浮かべて一言呟いた。
狼「ああ。俺はブラコンだ。」