テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#普通
野々さくら
543
805
44
ありあ
159
式が滞りなく終わると、一同はリビングへと移動した。
テーブルには色鮮やかな料理がずらりと並び、香ばしい匂いが部屋いっぱいに広がる。
銚子は目を丸くしながら料理を見渡し、感嘆の声を漏らした。
「こんな素敵なお料理・・ありがとうございます」
すると鳴子が微笑みながら答える。
「それ、ひよりさんが作ったんですよ」
銚子は驚いたように高館ひよりへ視線を向けた。
「ひよりさんが!? お上手なんですね!」
ひよりは少し照れくさそうに笑う。
「銚子さんにはお世話になりましたから
腕によりをかけさせてもらいました」
そして少し不安そうに尋ねる。
「お口に合いましたか?」
銚子は嬉しそうに頷いた。
「ええ、とっても。まるで
お店で出されたお料理みたい」
隣で料理を味わっていた多摩雄も大きく頷く。
「ええ、もう最高ですよ。ありがとうございます」
その言葉を聞いたひよりは、胸を撫で下ろすように柔らかな笑みを浮かべた。
「ふふふ、よかったです」
そのやり取りを聞いていた秋穂が感心したように口を開く。
「こんなに料理が上手なら料理教室
でもやってみたら?って話してたんですよ」
銚子も笑顔で頷いた。
「確かに、それは良いアイデア」
そして少し悪戯っぽく信愛へ目を向ける。
「でも何か企んでるとは思っていたけど
まさか挙式だったとはね」
銚子の言葉に茜は首を傾げる。
「あれ?信愛確か・・微塵も
疑われてないって言ってなかったっけ?」
その言葉に信愛は肩をすくめ、大げさに唇を尖らせた。
「ぐぬぅ〜・・疑われてないって思ってたのに」
銚子は思い返すように笑う。
「急に日にち指定してデートに行けだの
ここに来る日は昼ごはんをあまり食べ過ぎるなだの
そんな風に言われたら、疑うなって方が無理があるわ」
多摩雄も思わず吹き出した。
「ぷっははは、確かにな」
その様子を見て、さくらが楽しそうに笑う。
「なんだ~、バレバレじゃん
信愛ったら誤魔化すの下手すぎ〜♬」
焔垂も苦笑混じりに続けた。
「間違いなくサプライズは出来ないタイプだな」
信愛は少し頬を膨らませながらも、どこか得意げだった。
「もう、いいじゃん。結婚式って
言うのはバレてないんだから。結果
オーライじゃん。ですよね? 馬場さん」
突然話を振られた龍河は目を丸くする。
「お、俺!? おぁ・・まぁ
『終わりよければ 全てよし』
って言葉もあるからな」
信愛は満足そうに胸を張った。
「ほら!馬場さんだってこう言ってるじゃん」
すると朝陽が苦笑しながら静かに口を挟む。
「まあ、裏を返せば
『始まりが悪い』
って事だと思いますけど」
一瞬、部屋が静まり返る。
信愛はすかさず朝陽を指差した。
「そこ!裏返さないでくれる!?」
「あ、ごめんなさい」
素直に頭を下げる朝陽を見て銚子はくすりと笑った。
「浦添くんって意外と辛辣なのね」
茜も肩を揺らして笑う。
「朝陽くんもウチらに染まってきたんですよ」
龍河は腕を組み、しみじみと呟く。
「探求倶楽部唯一の真人間がな」
するとさくらがすかさず反応した。
「あ! 馬場さん!今の問題はつげ〜ん!」
龍河はきょとんとした表情で首を傾げる。
「え? そう?」
そして自分で自分を指差しながら苦笑した。
「申し訳ございません。ワタクシは
馬鹿龍河で やらせていただいておりますので
今の言葉の真意は理解しかねます」
さくらは慌てて両手を振る。
「あ、いや、それはあの時の流れであって
別に馬場さんの事を馬鹿って思ってる訳じゃ」
龍河は豪快に笑った。
「だ〜はっはっは、冗談だ冗談」
焔垂は呆れたように肩をすくめる。
「そんな焦るくらいなら、最初から
馬鹿さんなんて言うなよな」
鈴を銚子も笑いを堪えきれず、小さく吹き出した。
「ふふふ、確かにそれは言えてるわね」
さくらは困ったように頬を膨らませる。
「うぇ~・・ん、銚子さんまでぇ〜・・」
その様子を見ていた信愛は、楽しそうに微笑みを浮かべた。
「ふふふ」
コメント
1件
第316話読了〜!🍀✨ 挙式後のアットホームな食事会、めっちゃ温かい雰囲気でほっこりしたよ😭💕 信愛のサプライズがまさかのバレバレだったの笑ったし、朝陽くんの「裏返す」ツッコミで一瞬静まる場面めちゃくちゃ好き〜!🤣✨ 龍河さんの馬鹿龍河ネタも最高だったし、キャラ同士の掛け合いが絶妙すぎる…! 次も楽しみにしてるね、×××さん!🎀