TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


イルミネーションを楽しんだ二人は、豪の自宅マンションへ戻り、リビングでマッタリと過ごしている。


ソファーに腰掛けながら、豪は缶ビール、奈美は烏龍茶を飲みながら、コンビニで購入したお菓子をつまみ、他愛のない話をする。


大概の恋人たちのクリスマスは、イブに高級レストランで食事を楽しみ、互いにクリスマスプレゼントを交換して高級ホテルのスイートルームで熱い夜を過ごす、というのが定番なのかもしれない。


恋愛経験が皆無の奈美には、豪がそばにいてくれるだけでも嬉しいし、何気なく過ごしている時間が楽しいのだ。


カップルの数だけ、クリスマスの過ごし方も多様にあると思っている。



「豪さん、これ、クリスマスプレゼント」


ひと息ついたところで、奈美は傍に置いてあった高級な紙質の袋を手に取り、彼に贈った。


「お、奈美からのプレゼントか。ありがとう。さっそく開けてみてもいいか?」


「もちろん」


豪に渡したのは、色々と悩み抜いた結果、定番のネクタイにした。


海外ブランドのネクタイで、ボルドーのシャドーストライプ柄。


一見無地のように見え、光の当たり具合や見る角度によって、ストライプ柄が浮かぶ。


一本三万円以上だったけど、普段デート代は全て豪が出してくれるので、デートでお金を使う事がほとんどない。


こんな時だからこそ、彼への感謝の気持ちも込め、奮発したというのもある。


彼が、丁寧に包みを剥がしていき、ネクタイを取り出した。




「おっ……! ワインレッドのネクタイか。いいな。俺、ワインレッドのネクタイって持ってねぇから、けっこう新鮮かも」


彼が白い歯をチラリと覗かせて、贈ったネクタイをしげしげと見ている。


「ネクタイは仕事柄必要だし、奈美からのプレゼントだと思うと、余計に嬉しい」


豪が、さっそく服の上からネクタイを締めている。


「ってかさ、このネクタイって無地なのかと思ったら、ストライプ柄になってるのか! 奈美のセンス、すげぇいいし本当に嬉しいよ。ありがとうな」


彼が顔を綻ばせてお礼を言ってくれた。

loading

この作品はいかがでしたか?

40

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚