コメント
3件
仕方ないよね,西村因果応報って言葉プレゼント致します。まさかの西村,朝倉コンビ誕生?🤨🤨🤨
朝倉って、あの朝倉? どんな関係なの???
西村のやる事が🗑️‼️そうやって自分の邪魔な物を排除ばかりしてると、自分も足元掬われて自分も排除されちゃうぞ🤭 それに大和翔真はそんなに簡単に消せない。バックが大きそうだしね。 それに岳大さんも裏表がない人だから西村の好みそうなネタは出てこないよーー‼️ 今晩は朝倉と打ち合わせ?という名の不倫デート❤️⁇その方が自分の首を絞めそうだけどね〜 お気をつけて🤪
その日東京の大手アパレル本社ビルの一室で男が苛立ちながら椅子に座っていた。
男は西村だった。西村は顔をしかめてかなり機嫌が悪そうだ。
西村が機嫌が悪い理由は去年大々的に売り出した新ブランド『mountain top7』の売り上げが伸び悩んでいたからだった。
ブランドを立ち上げ当初からかなりの予算をかけて宣伝に力を入れた。
テレビでは人気アイドルを使いバラエティ番組内でコーナーを設けたり雑誌にも広告を相当数打った。
そのお陰でオープン当初は順調な売り上げを見せていたが冬に入り急激に数字が悪化した。
大和翔真の代わりにイメージキャラクターとして起用されたのはEエージェンシーの若手俳優山田圭太だ。
山田は登山やキャンプにかなり精通していると事務所側から聞いたのですぐに山田を起用した。
しかし山田の同級生が山田がアイドルオタクな事、運動が苦手で体育の成績はいつも最下位だった事等をSNSで暴露。もちろん登山やアウトドアの経験もほとんどない事がばれてしまう。
情報はSNSでみるみるうちに拡散され『mountain top7』の人気を押し下げる要因となってしまった。
最悪な事にそこから派生し『mountain top7』は『peak hunt5』のパクリではないかという噂も広まる。
更には『mountain top7』の品質にも疑問が及び、『peak hunt5』よりも値段が安いのは粗悪品だからだという見方も広がった。
自分がトップを務めている会社でこんな恥さらしな事があってはならない。
山田圭太を推薦して来たEエージェンシーの無能さに西村は反吐が出そうだった。
西村はなんとか怒りを押さえながら長谷部の報告を聞く。
「社長、『peak hunt5』の佐伯が今度テレビニッポンの『ネイチャーストーリーズ23』に出演するそうです。今、電広の尾崎さんから連絡がありました」
西村は更に面白くないといった顔をして長谷部を睨む。
「大和翔真の方は上手くいっているのか?」
「はい。とりあえずは大きな仕事を三本依頼人からキャンセルするよう仕向けました。電広さんが上手く動いてくれました」
「そうか、それなら大和は芸能界からすぐに消えるな。問題は佐伯の方だ」
「佐伯には武田興信所の見張りをつけています。何かスキャンダルがあれば週刊四季へすぐに情報を流しますのでもうしばらくお待ち下さい」
長谷部はそう言うと一礼をしてから社長室を後にした。
長谷部が出て行った後、西村は眉間に皺を寄せたまま何かを考えていた。
そして携帯を取り出すと電話をかけ始めた。
「あ、もしもし、山岳出版様ですか? いつもお世話になっております。『mountain top7』の西村と申しますが朝倉様は今電話に出られますでしょうか? はい、すみません」
西村が電話をかけた相手は山岳出版編集部の朝倉亜由美だった。
朝倉は岳大が立山で撮影した時に編集長の前田と共に長野までついてきた女性だ。
『mountain top7』と山岳出版は現在誌上でブランド提携をしており頻繁に連絡を取り合っていた。
「もしもし、あ、朝倉さんですか? どうも西村です。先日はありがとうございました。もしよろしかったら今夜お食事でもいかがですか? はい。あ、そうですか、ありがとうございます。では7時にセルリアンガーデンホテルのロビーで」
西村は電話を終えると椅子から立ち上がって窓から下を見下ろした。
むき出しの敵意で歪んだ顔は氷のような冷たさに満ち溢れていた。