僕はあのときの交通事故で死んでいる。ということだ
そして思い出した。記憶の欠落の原因は脳に侵入した寄生虫を摘出したことによる副反応的なもの。
更に、心臓病。今もし、生きていたらどのくらいにまでなっているのだろうかつまりは、交通事故で”死”を免れても、結局は心臓病で死んでいた。
どのみち、先輩とは付き合えない人生だった。
でも、これで良い。あの吐血を隠しきれるのだから、大好きだった天体観測。
夜の星がいつかは消えるのと同じように、日々人、は死んでいく。
今日も月が辺りを照らす。
これが僕の、僕達の生きた証だ
そして、僕の意識は、遠く、遠く、遠く、遠くへと…….
彼の体は、もう冷たい。冷めきってしまった。私も、もう意識が朦朧としてきている。救急車が来た。
けど…もうきっと遅い。
でも、最後の希望にかけて私は諦めなかった。
そこで、私の意識は飛んだ。
夢を見ていた。
彼と恋仲になって過ごす夢を。
でも彼は気づいてしまった。
ここが現実ではないと、自分は死んでいるんだと。
目を開く横のベッドに横たわる彼の顔には布がかれられていた。
心にポックリと大穴が空いたような気がする。
悲しい、そんな簡単な言葉で表せない絶望。彼が本当に死んでしまったと認識してしまった。
彼とはもう、永遠にサヨナラとなってしまった。
明日からの私はどうなってしまうのだろう。
一年たった今でも高校の門のとこに咲いている
桜舞い散る中に忘れかけた君との記憶は戻ってくる。
ー桜舞い散る中に忘れた記憶ー
FIN
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