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『このは、私が娼婦としてしっかり育て上げるわ。お二人ともご苦労さま』


『凛華さん、よろしくお願いします』


南洋ファイナンスの二人は、凛華に深々と一礼した後、茶髪男が瑠衣に睨みつけながら『しっかり稼げよ?』と捨て台詞を吐いて、車に乗り込み、走り去った。


入口前には凛華と瑠衣だけになり、彼女はオーナーの女性と何を話していいのか分からず、黙ったまま。


『さて。とりあえずだけど、軽く面談するかね。付いておいで』


凛華が先導して中に入り、瑠衣もおずおずと後に続いていった。




中に入ると、淡いベージュを基調とした開放的で広い玄関ホールが現れた。


天井には豪奢なシャンデリアが吊り下げられ、お高そうな数点の絵画が壁に飾られている。


ロビーの一角は待合スペースになっているのだろうか、シックなダークブラウンのソファーセットが数点設置されていた。


『うわぁ……』


自分の中でイメージしていた内装とは全然違う落ち着いた雰囲気に、瑠衣は思わず声を漏らしてしまう。


彼女の中では、もっと毒々しい雰囲気というか、ピンクとか紫とかそんな室内をイメージしていたのだ。


凛華は待合スペースを通り抜け、奥の扉を開けると、『どうぞ、入って』と瑠衣を促した。


凛華の部屋は、まるで執務室のようで、奥にはモダンなデザインのデスクセットと本棚、そのすぐ横にはプライベートスペースに繋がると思われる扉、手前には待合スペースと同じソファーセットがある。


『そんな所で突っ立ってないで、ソファーに座ってちょうだい』


『はい。失礼……します……』


扉の前で立ち尽くしたまま動かない瑠衣に、凛華は腰を下ろすように勧めると、自らも瑠衣の真正面に座った。


『さて……』


凛華は脚を組み、妖艶に笑いながら瑠衣に眼差しを向けた。

もう一度、きかせて……

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