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ピンポーン ガラガラ
甲高い呼出音を鳴らし出てきたのは鐘有のおじいさん和幸だった
「おや。3人ともどうしたのかい?」
「鐘有と西園寺いますか?」
「あぁ居るぞ。だが今蓮君が体調を崩しているがな」
「えぇー!?蓮が!?」
オーバーリアクションだろと思ったがアイツは絶対に冬でも半袖半パンで寒いを知らないと言う馬鹿(すごい偏見)なので体調を崩すのは珍しいのだろう
「まぁとりあえず入りなさい。外は暑いのでね」
「お邪魔します」
「「おっ邪魔しまーす!」」
「あっ来ちゃった?」
「お前らが遅いからな。和幸さんからきいたが西園寺は大丈夫か?」
「ははっこの通り」
ウーン…と言い項垂れ顔が真っ青だった。双子は西園寺に寄り添い大丈夫?と言っている
「何で急に体調が崩れたんだ?さっきまで元気だったろ?」
「分からない。ただ、本を読み終わってから」
「本…そっか、忘れてた。中身どうだった?」
「メモしてたんだけど…これ…ってあ」
「なになにー?メモ?」
「気になるね〜?」
麻村に渡そうとした瞬間に春奈が取って中を確認する
「ちょっ!春菜!?」
鐘有が頑張って取り返そうとするがひょいひょいっと春菜はよけ
「別に良いじゃん、一つや二つ位。それともナーニ?何か言えれない事情でもあるの?」
「っ…それは……」
姉を反論してくれるかと秋奈を見るが
「いつもは鐘有につくけど今回ばかりは姉ちゃんに着くよ。最近…貴方達、こっそり話してるじゃん。何かハブられた様な気がしちゃって…じゃけぇ、私達にも話して欲しい」
「…そうだな、鐘有。この2人にも話そう。」
「でも…」
鐘有が反論の声をあげようとした瞬間
「うるさいなぁ…」
さっきまで伸びていた西園寺が起き上がったのだ 。然し、何だろうか?普段の彼とは違う禍々しいオーラが出ている。
「あっ…良かった。蓮、大丈夫?」
「おいっ待て鐘有」
いつもと違う西園寺に近付こうと手をだす鐘有を止めようとするが
バシッ
「…………え?」
なんと西園寺が鐘有の手を跳ね除けたのだ
「大丈夫、静鈴?結構音なってたけど…」
「ちょっと蓮?何してんの?」
「黙れ小娘共」
おかしい。西園寺はそんな事は言わないし今みたくドス黒い目付きなどしない
「春菜秋奈、彼奴から離れろ。」
「…っ貴様…!」
双子を押し避け麻村につめより
ビタン!と麻村の頬をビンタした。衝撃のあまり麻村は尻もちをついた
「何故生きてる!?。俺が首を切ったというのに!?」
「蓮?さっきから何言ってるの?」
「これじゃあの人が…!。ちっ阿叉!もう一度首を切ってやるわ!」
阿叉?コイツは俺に何言っているのだ?
再び麻村につめより腕をあげようとした瞬間
「おい、西園寺」
「「…え?」」
「は?……」
鐘有から発せられたその声は今までに聞いたことがない地を這う声であり蓮以外の3人は目を見開いた。眼鏡越しから見える彼の目は一生忘れないだろう(マジで怖かった)西園寺(?) は一瞬にして青白くなり
「あ…あ、正門様……」
またもや意味の分からない事を発した。正門?確かに鐘有は正門の子孫ではあるが正門では無い。西園寺(?)は罪から免れように鐘有に縋り着いた
「ち、違うんです…!私はあの時あの忌々しき奴の息の根をとめたのです!貴方様も見たでしょう!?」
「…西園寺、落ち着いて。さっきから何を言ってるの?阿叉?正門?遂に頭とち狂ったの?」
何度も西園寺を宥めようとするが西園寺(?)はお許し下さいと言ったいた。多分…いや絶対、西園寺は何かに取りつかれているのだろう彼からでは流れない涙がボロボロと落ちていく
「…おい、春菜と秋奈。和幸さん探してこい。きっと居るはずだ」
「分かった…行こ、姉ちゃん」
「頑張って西園寺抑えててね!」
「ちょ…あの……涙ふこ?目パンパンだよ?」
「うぅ…!こんな私にも優しくしてくれるなんてぇ…うぇっうええ」
「泣き方キモ………」
「うぇ……っ!?阿叉!?」
「おい絶対に今まで俺の事忘れてただろ」
「正門様!証拠が残ってしまわれます!急いで奴を殺してしまいましょう!!いえ、私がやります!」
さっきまでの涙は何処へやら。阿叉と言われる麻村に飛び掛ろうとする
「待って、その子は阿叉じゃないから」
「え…なっ!?まさか華叉の子供!?ならば口封じで殺るべきです!いつ貴方様の罪が暴かれるのか分かりません!」
「えっ何?僕…いや正門の罪?一体全体正門は何をしたの?」
「連れて来たよ!!」
ここに来て和幸を連れた双子が着いた。もう少し遅ければ正門の罪は分かっただろうに
「はっ!?正久殿!?なぜ貴方も生きておらっしゃるのですか!?」
「……おや…憑かれてしもうたか…お茶に入れ込んだのにのぉ」
そう呟いた後西園寺に近付き
「セイッ!はっセェイ!!」
「うぐっ!?」
バタッと倒れる西園寺を見て和幸はふぅ…と一息をつき麻村達を見る
「えぇと…その…おじいちゃん…… 」
「そうじゃのう…」
その目には慈悲のような目だった
「君達は何処まで知っておる?」