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京都姉妹校交流会後…
いつも通りの日常を過ごしていた一年ズだった。
机に項垂れながら俺の方をじっと見つめてくる二人を俺は見ている。
何一つ変わりない陽気にあくびが出る。
何も言葉を交わさぬまま時間だけが過ぎていく。
俺は無音を破って声を上げた。
虎杖「なぁ、なんでずっと俺のこと見てんの?」
虎杖「なんか顔についてる?」
俺はそう言って頬を掻く。
伏黒と釘崎は顔を数秒見つめ合った後俺の方を見て声を合わせて言った。
伏黒「あぁ」
釘崎「憑いてるわよ」
俺は席を立ち二人のそばに行って「取ってくれ」と言った。
伏黒「いや…取るも何も……取れないだろソレは」
俺の頬を指さす伏黒。
うんうんと言わんばかりに首を縦に振る釘崎。
虎杖「?」
俺は首を傾げた。
「ケヒッ、俺を取るなどとほざくでない」
「せめて呪術師らしく祓うとでも言ったらどうだ」
俺は聞き覚えしかない声に顔を顰める。
虎杖「なんだよ…ついてるって宿儺のことかよ……」
釘崎「それ以外に何があるのよ」
虎杖「それもそうか」
宿儺は普段顔すら見せない。
なのにここで会話に加わってくると言うことは……
虎杖「じゃあ何?さっきからずっと宿儺出てたったこと?」
宿儺「そうだが?」
伏黒と釘崎は呆れたような顔でため息を吐いている。
虎杖「えっ?俺だけ気付いてなかったの?」
伏黒「なんならさっきお前が寝てた時も出てたぞ…」
虎杖「マジで!?」
釘崎「虎杖アンタね…本当に宿儺と共存してるのよね…?」
虎杖「いやーそれが俺もよくわかってなくてさ…なんとなくー的な?」
またしても伏黒と釘崎は呆れた顔をしている。
いやだって!俺だってわかってないんだからしゃーねーじゃん!
伏黒「というか…宿儺は勝手に出てくるもんなのか…?」
虎杖「そうなんだよなーこいつ勝手に出てくんだよな…」
釘崎「一応制御は出来てるんでしょ?」
虎杖「五条先生は出来てるって言ってたけど……」
その時教室のドアが開き五条先生が入ってきた。
五条「おっはよーみんな!みんな大好きグッドルッキングガイ五条悟先生だよー!」
虎杖「五条先生おはよー!」
伏黒「…」
釘崎「げ…」
五条「ちょっとちょっと二人とも酷くないー!?」
五条「そーいや話変わるけどさ、さっき宿儺いた?」
五条先生は俺に近づいてきて俺を見つめる。
虎杖「居たけど…ってあれ?」
伏黒「さっき戻ってったぞ」
虎杖「また俺だけ気付いてなかったの!?」
釘崎「どんだけ鈍感なのよ……」
五条「そっか、色々と聞きたいことがあったんだけどまた今度にしようかな」
五条先生は教卓の前まで歩いていくと机を叩いた。
五条「さてと、じゃあみんな今日の任務を発表しまーす!」
朝から元気な五条先生とは反対な伏黒が質問する。
伏黒「連絡じゃなかったってことは相当な任務なんですよね…?」
五条先生は首を傾げて悪気がなさそうに言う。
五条「んー?いや全然?」
五条「ただ僕が三人に会いたかったから直接呼んだだけだけど?」
伏黒&釘崎「はぁー…」
そうこうして任務が伝えられると俺たち3人は監督の伊地知さんに連れられ任務へ向かった。
低級の呪霊だったためかあまり時間はかからず任務は終わった。
しかし、任務場所が遠かったため高専へ戻ってきた頃には既に夜になっていた。
高専前で車から降りる。
伊地知「お疲れ様です三人とも」
運転席の窓が開き伊地知さんが顔を出してくれる。
虎杖「伊地知さんこそ、ここまで送迎ありがとね!」
伊地知「いえ、これが仕事ですから」
釘崎「このあと虎杖の部屋で鍋パするんですけど一緒に来ます?」
伊地知「ありがたいお話ですが、このあと仕事があるのでこの辺でお暇させて頂きます」
伏黒「じゃあまたよろしくお願いします」
俺たち三人は伊地知さんを見送ってから俺の部屋へと移動した。
任務中に高専へ帰るのが夜になった場合は俺の部屋で鍋パするという話になったのだ。
釘崎が冷蔵庫を開けて食材を取り出す。
釘崎「鍋パするっていっても何いれんのよ?」
伏黒「とりあえずあるもので……」