TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

トリスタがサバイバーになった話。

一覧ページ

「トリスタがサバイバーになった話。」のメインビジュアル

トリスタがサバイバーになった話。

7 - 第7話 (ゴスフェ登場)

♥

10

2022年01月25日

シェアするシェアする
報告する

ついに言ってしまった…。


「はぁ…これから気まずくなるな…」


丸太に腰掛けながら、まだゆらゆらと燃えている焚き火を見つめる。

彼女のあの暖かさが忘れられない…。

また抱き締めたいけど、それは彼女が僕の気持ちに答えてくれた時だ。


「落ち着け僕…そんなに焦ることじゃない」


自分にそう言い聞かせ、もやもやとした心を落ち着かせる。

しかし、どうしたものか。

僕は今更ながら、自分の発言に疑問をもった。

もしも彼女が僕の気持ちに答えてくれたとしても、

僕がキラーに戻ったら、結局彼女を殺さなくてはならない…。


「意味ないじゃん」


この邪神の作り上げた世界は本当に残酷だ。

僕らは奴の手のひらで踊らされてる人形に過ぎない。

反撃する余地も与えてくれない…こんな世界潰れればいいのに。

キラーに戻って彼女と同じ儀式になったときは、いっそ拐って閉じ込めてしまおうか?

僕だけの、永遠の女神でいてくれたらいいのに…。


「はぁ…」


「なぁにしてんの?」


突然背後から声がした。

このボイスチェンジャーを使って喋る奴は…アイツしかいない。


「ゴスフェ…!」


そういった瞬間、霧が立ち込め

いつの間にか儀式をする場所になっていた。

そういえば先程彼女が、稀に二人だけで儀式を行うことがあると言っていたが…一対一の儀式はあり得るのか?


「君がキラーを辞めさせられてサバイバーになったってトラッパーから聞いてどんな顔してるのかな~って見に来たらあのザマだよ。なに?あの恋い焦がれた顔は。サバイバーに恋をするなんてこの世界じゃご法度なのは承知の上だよね?」


見てたんだ…やっぱりコイツはクズだな…。

でも確かにゴスフェの言う通り。

この世界では恋なんてものは存在しない。

恐怖と血の匂いだけだ。


「君には関係ないよ…」


僕にはそれしか言えなかった。


「ふぅん?まぁいいや。ねぇ、一つ質問。」


「な、なんだよ…」


「まだキラーに戻りたいと思う?」


「……うん…」


でもサバイバーの方がいいかもしれない…

彼女とずっといれるし…でもまだ僕は彼女の[音]を聴きたい願望がある…

それが残っている以上はキラーに戻らなくてはいけない…。

僕は葛藤していた。


「そう。実は僕、君にピッタリのゲームを用意したんだ。」


「ゲーム?」


「服装変わってるのに気づいた?」


そう言われ僕の着ていた服を見てみた。

このコート…これは…僕がキラーだったときに着ていた服だ。


「な、なんで!?」


「実はちょっと邪神に頼んで色々準備をしてもらったんだ。じゃあ早速だけど、ゲーム説明するよ」


「う、うん…」


なんだろう、ゲームって。


「ゲーム内容は、僕から5分間一度も見つからずに隠れ続けること。要はかくれんぼだね」


「…ん?」


かくれんぼ?

トリスタがサバイバーになった話。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

10

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚