鋼谷と篠田は、冥王会の本部が錆の都に存在するのではなく、離島にあることを突き止めた。情報部からのリークにより、冥王会が進行している「虚無の手」の儀式を行うための拠点が、遠く離れた孤島に設けられていることが判明したのだ。
その島は、錆の都からは遠く、交通機関も限られており、軍や警察の目が届きにくい場所だった。冥王会の本拠地を秘密にするために最適な場所だったが、その孤立した立地がかえって厄介だった。
「離島か…俺たちだけではどうにもならない。近海の監視も厳重だ。」篠田は、冷静に情報を整理しながら言った。「何か手立てを考えないと、正面突破は無理だ。」
鋼谷はしばらく黙って考え込み、顔を上げた。「だが、あの島には冥王会の核心がある。どんな方法を使ってでも、我々はあの島にたどり着かなければならない。」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!