コメント
0件
「はぁ…最悪…」
まさかゴーストフェイスにメメントされるなんて…。
「お疲れ様。」
ローリーの渡してくれたコーヒーを飲む。
「ええ。時間稼ぎにはなったでしょ?」
「助かったわ。…あれ?そういえばトリックスターは?」
「ほんとだ。どこ行ったんだろ。」
ドワイトとフェンミンがそう言う。
確かに彼の姿が見当たらない…。
「多分私の部屋で寝てるんでしょ。」
そう言うと3人は納得した。
「今日は疲れたから先に寝るわ。おやすみ」
私はそういい、自分の部屋に戻った。
「ジウン?」
部屋に誰もいなかった。
「ベッドで寝てるの?」
毛布をめくっても、彼がいなかった。
「ジウン?かくれんぼしてないで出てきて?」
部屋中の隅々まで探したが、一向に彼は見つからなかった。
「ん?これは…」
机の上にボイスレコーダーが置かれていた。
「これって、ジウンの使ってた物だよね…なんでこんなところに。」
ダメ元で再生ボタンを押してみた。
『ザッザッ…』
風の音が数秒流れた後、ジウンの声が流れ出した。
『やぁ。この録音テープを聞いてるってことは、きっと僕は今頃キラーに戻っているってことだね。』
「あ…」
そっか…もう決心がついたんだ…。
ゴーストフェイスの件は大丈夫なのかな…?
『どうしてこんなことになったのか、隅々まで話そうと思う。そして一つ約束してほしいことがあるんだ。このテープを聞いた君、絶対に僕には会わないで。』
会わないでってつまり、私をゴーストフェイスから近づけさせないための彼なりの警告かな?
「お別れするタイミングがまさか儀式中だったのは残念だけど…」
私は彼の気持ちを尊重しよう。
この箱庭(せかい)では、サバイバーとキラー二つの人間にしか分けられない。
振り分けられた居場所を変えることも出来ないなら、説得することも出来ない。
それなら私はなにもすることなく、彼が自分の意思でキラーに戻るのを待つだけ。
「ちょっと寂しいけど…いつまでもくよくよしてちゃダメね。」
みんなに伝えに行こう。