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The last one〜最後の1匹〜

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The last one〜最後の1匹〜

1 - 1話 猫は九つの命を持つ

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2025年10月03日

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止まない雨が街を叩きつけていた。タマも、ミケも、そして主人も──すべて失った。

残されたのは…………俺だけだ。


ネオンは濁った川に溶けて、夜を安っぽく飾り立てる。

肋骨は折れ、息をするたびに肺を刃物で裂かれるようだ。

だが…………それくらいならくれてやる。


身体の損傷を検知したシンパシーネック。

生化学カクテル等の成分を含んだ、

所謂「またたび」を液状化したものが

上顎を通じて流れる込む。


トンネルを抜けた先は、三方を壁に塞がれた袋小路。

足音が迫る。50人、いや……まだ増えている。

雨音に混じって、靴底の擦れるリズム、

呼吸の乱れ、心臓の鼓動までが耳に届く。


──邪魔すんなよ…………全部、俺の獲物だ。


首に装着したシンパシーネックの右側。

三番を噛めば、古い爪は収まり、

代わりにカーボン・ナノブレードが展開する。

四番を押せば、肉球に磁場が走り、壁が足場へと変わる。


既に戦闘によって、表面上の皮は剥がれ落ちて

魔改造された電子パーツが剥き出しになっている。


ノラは跳んだ。

雨を裂き、壁を駆け抜け、敵の背後へと舞い降りる。

一閃──刃が喉を裂き、血の音が雨に溶けた。


連中供が倒れる音を聞きながら、

ノラは心の奥で呟く。


「俺はノラ。家も、帰る場所もない。

ただ生き延びるために爪を研ぎ、

奪われたものの代わりに血を求める。


俺の中に残っているのは、痛みと、殺意だけだ。

この街の夜が雨に沈むまで──俺は斬り続ける。


我が、友…………

…………我が、主人の為に!!!!

画像

…………………………

「猫は九つの命を持つ」

(トルコ語:Dokuz canlı kedi)
意味:猫はしぶとく、どんな危機も切り抜ける。
例:あいつ、事故から無事に生還したなんて、

九つの命を持つ猫だな。

…………………………

The last one〜最後の1匹〜

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