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東京都 都庁 屋上ヘリポート
ヘリポートには、陸上自衛隊の要人輸送ヘリがと到着していた。横にいた知事の部下が米軍の現状を伝える。
「ち、知事…。攻撃に向かった2機の米軍機は…あの生命体に撃墜されました…。戦闘機はスクランブル交差点近くのビルに接触し交差点の真ん中に墜落しました…そして、戦闘機と接触したビルは崩壊したとの事…」
「な、なんだと…米軍が…」
アメリカ合衆国 ホワイトハウス
アメリカ合衆国大統領 フランクス・フォード。
「大統領…!TOKYOに出現した未確認生命体に向かって攻撃に向かった戦闘機2機が…墜落しました…パイロットは死亡したものかと…」
大統領は拳に力を込め、目を細める。
「…報復しなければならないようだな…JapanGovernment(日本政府)に伝えてくれ。米軍はこれよりTOKYO都内で大規模作戦を実行する…と。」
「分かりました…。」
千葉県 近海
千葉県近海には大統領の命令を受け、横須賀基地から米海軍の第七艦隊が展開していた。第七艦隊の空母、ロナルド・レーガンから1機の爆撃機が発艦し東京に向けて飛んでゆく。この爆撃機には、C24ホーネット爆薬が搭載されていた。この爆薬は航空自衛隊のJDAM爆薬より20倍以上の破壊力を持つ爆薬だ。
「こちらレイズ1。東京都内まで残り5分。C24ホーネットの安全装置を解除。」
上空を飛行する爆撃機はX線を通して東京都の街をレーダーで見ていた。すると、レーダーに巨大な影が映る。
「レーダーに攻撃目標の未確認生命体を補足。投下扉オープン。C24ホーネット投下。」
爆撃機から一つの爆薬が投下され落下していく。爆薬はちょうど生命体の真上で爆発する。巨大な火炎と煙が空中で炸裂し真っ暗だった東京の街中は明るく照らされる。その瞬間、生命体の息の根は止まった。生命体は肉塊と血となり東京の街に降り注いだ。
「こちらレイズ1。未確認生命体の肉塊らしきものを多数確認。現時点をもって未確認生命体の死亡を確認されたし。」
爆撃機は旋回し東京上空から去ってゆく 。
陸上自衛隊 要人輸送ヘリ 機内
「知事!米軍による爆撃で未確認生命体の死亡が確認されました!」
「何!ほんとか!!」
知事の暗かった表情は明るくなりガっとガッツポーズを決める。
「さすが米軍だな……」
「知事、生命体の肉塊はどう致しますか…?報告によりますと渋谷駅付近に落下したとの事ですが…また、国立研究所に引渡しますか?」
「いや、肉塊は米国に引き渡す。今回のことは…国立研究所が関わっているとみて間違いないからな…。」
「やはり…国立研究所があの化け物を再生させ再び解き放ったというわけですか…?」
知事は部下に向かって頷く。
「御明答。まぁ、まだ確かな証拠も何も掴んでいないが…あの生命体を調べれば全て分かることだ。」
知事は腕を組んで外を見つめる。ヘリからは人気が消えた東京の街並みが通り過ぎていた。