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「洋平!披露宴ってどうする?」
「う、うん…」
「何?その気のない返事…!落ち着いたら、しようって言ってたのに…」
最近、洋平は、よく携帯電話を触っている。
怪しい!
浮気でもしてるのかなぁ?
トイレに行くふりをして
トイレのドアを開けて閉めただけで、
そーっと戻って、洋平に近づく…
また、携帯電話を触っている
「誰に連絡してるの?」
「うわっ!ビックリした〜‼︎」
「私の話も聞こえないぐらい急ぎの用事?」
「あ、いや…」
「最近、洋平おかしいよね、私の話、半分も聞いてないし…」
「そんなことないよ。でも、そう感じたならごめん。」
「浮気でもしてる?」
「そんなわけないよ!」
『ムキになってる』
「じゃあ、何よ!好きな人でも出来た?」
「いや…そんなんじゃないよ」
「言えないんだね…」
悲しそうにしてる美優を見て、これ以上は、無理だと思った洋平
「あーもう、ダメだなぁ俺は…美優ごめん。
ちゃんと話すから、座って…」
「サプライズで、披露宴を企画してた。」
「え?私たちの?」
「うん」
「俺は、下手だなぁ、サプライズなんて無理なんだよ。」
「本当に?」
「うん、そうだよ。
会社の人は、連絡し易いけど、学生時代の《《つれ》》は、なかなか連絡付かなくて、ようやく繋がったから…美優に会わせたいと思って…
あとは、美優の友達を呼んで〜って段階で話そうと思ってた。」
「もう!それなら言ってよ。」
美優の目からは、涙が…
「美優、ごめん、ごめんな」
「本気で心配したんだから…」
「浮気なんてするわけないよ!ごめん」
ぎゅーっと抱きしめる
「洋平に隠し事なんて無理よ」
「そうだな、よく分かったよ。泣かせて、ごめんな」
洋平の指で涙を拭って…
そっと、くちづける
「愛してるよ」
「うん」
ぎゅーっと抱きつく美優
「披露宴しような」
「うん、ありがとう。いつ?」と、洋平を見る
「2022年10月10日大安吉日」
「スポーツの日だね。私も洋平を友達に会わせたい」
「うん。そっかあ〜嬉しいなぁ、また美優の綺麗なドレス姿見れる」
「ふふ、また、着れるなんて、私も嬉しい」
「10月なら、ここちゃんも9ヶ月ちょっと前だし… まだ歩かないし、ハイハイ程度ならお母さんたちの横に座らせて、見てもらうにはラクな時期かなぁ〜って」
「うん、そうだね」
「もうバレちゃったから、美優も呼びたい人ピックアップして、衣装合わせも行こうか…」
「うん」
「今考えてるのは、ここで披露宴をして…
そのあと、2次会をこのガーデンでやってくれるって同僚たちが…」
「うわ〜すご〜い!素敵〜広〜い、綺麗だね〜」
「うん、すごく綺麗なところ。明日見に行こう。」
「うん、ありがとう〜洋平」
チュッ
「ふふ、美優〜」
チュッチュッ
「う〜ん、また…」
「何度でもする」
チュッチュッチュッ
「ふふ」
「あれ?今日は怒らない?」
「うん」
「では…」熱い熱いキスを贈る
翌日、3人で披露宴会場を見に行った。
「すご〜い!綺麗〜」
「うん、広くて綺麗だなあ」
「挙式はお済みだと伺っております。」
「はい、1年ほど前に、親族だけで済ませております。」
「左様でございますか、おめでとうございます。」
「ありがとうございます」
「当ホテルは、全館、空調、換気システムがしっかり整っておりますので、コロナ感染予防対策には、万全を期しております。」
「はい、安心ですね。」
「広々とした空間に、お一人お一人の距離をしっかり取っての座席の配置、パーテーション、飛散防止パネル等のご用意もございますので、安心安全に努めさせていただきます。」
「いいですね。」
「ありがとうございます。出入り口、座席には、除菌スプレー、アルコールシートを設置、不織布マスクの配布、ご挨拶される方に必要でしたら、フェイスシールドもお渡し致します。
マイクは、お一人使用ごとにアルコール消毒致します。
他に何かご心配事がありましたら、ご相談くださいませ。」
「やはり1番心配だったのは、コロナ対策のことですので、それだけしっかりしていただければ、安心できます。有り難いです。」
「ご親族様、会社関係の方、ご友人様、このお部屋でいかがでしょうか?」
「美優どう?」
「うん、十分、嬉しい〜」
「だよな、じゃあここでイイ?」
「うん」
「ありがとうございます。」
「では、こちらで進めさせていただいてよろしいでしょうか?」
「はい、よろしくお願いします。」
そして、二次会用のガーデンパーティー会場も
見せていただいた。
「ここなら野外だから、とても安心だよね」
「そうだね、綺麗なお庭、素敵〜」
「ありがとうございます。」
1年経って、ようやく披露宴が出来る。
二次会のパーティーまで…
『嬉しい!』
会いたくても、会えなかった人たち
それでも、遠方の方は、来れないかもしれない。
写真でお知らせしよう。
「では、本日、ご衣装合わせもご一緒にですね?」
「はい」
そして、衣装のお部屋へ
いろんな形のウェディングドレス、色物のドレス 和装も並んでいる
「白と色物、両方着たいなぁ〜」
「うん、イイよ〜好きなのを着て!」
「ホントに?」
「うん、主役は美優だから…」
「ありがとう〜!えーどれがいいかなぁ?」
「コレは?」と、洋平が選ぶ
「う〜ん、ちょっと可愛い過ぎない?」
「全然大丈夫だよ。着てみてよ。」
まずは、白いウェディングドレスを数点、
2人で選んで、着替える美優
ここちゃんを抱っこしていた洋平だが、
ソファーに座らせて遊ばせる
ホテルの方も一緒にあやしてくださる
しばらくして、着替えの終わった美優を見て
洋平は、固まった。
『うわ〜美優♡最高に綺麗〜』
「どう?やっぱりちょっとデザインが可愛いよ」
「ううん、そんなことないよ、似合ってる」
「そうかなあ?」
「こちらのデザインもお試しください」
「はい、ありがとうございます」
着替える美優
「素敵ですね〜」と、スタッフの方
『グッと、色っぽくなった』
「う〜ん、こっちもいいなぁ」と洋平
「ご新郎様も着替えられますか?よろしければ、お嬢様は、こちらでスタッフがお相手させていただきますが…」
「ありがとうございます。では、お願いします。」
美優と一緒に選んだグレーの光沢のあるタキシード
「うわ、洋平イイね〜」
『カッコイイ〜』
上下ダークグレーにするか?
上は、ダークグレー、下は黒、中のベストを明るめのグレーにするか?
上下黒、上下白色々合わせるが、
やはり、ダークグレーに黒ズボン、グレーベストが 1番似合っていると思った美優
「じゃあ、コレにするよ」
「うん」
「洋平それを着たままで居て、それに合わせるから」
と、言って色々なデザインを洋平の横に並べる美優
色々並べてみる
「あ!コレすごく合うと思うんだけど…」
「うん、イイね」
「私、似合うかなぁ〜?」
「美優は、何でも大丈夫だよ、着てみて!」
『もう、洋平ったら、恥ずかしいなぁ』
着替えて、横に並ぶ美優
「うわー素敵です♡」
と、褒めてくださるスタッフさん達
「ホントにお2人とも素敵です。モデルさんみたいです。」
顔を見合わせて、微笑む
美優が選んだウェディングドレスは、
クチュール仕立てのドレープがとても美しい
ケープカラーのドレス。
オフホワイトのミカドシルクが優しく体を包み込み 前から後ろへのラインが流れるようで、
後ろ姿もとても美しいデザインだ。
洋平のタキシードとよく合っている。
そして、
色物のドレスは、ロイヤルブルーのものを選んだ。
肩を全部出し、ストラップレスで、
胸元には、プレゼントを入れた袋を思わせるギャザーに、大きなリボンを結んだようなデザインのドレスを選んだ美優。光沢のあるシルクが美しい。
それに合わせて、洋平も少し明るめの光沢のある 紺系のタキシードに、中のベストを濃紺にして、合わせる。
「素敵です♡」と、褒められる度に
恥ずかしくなる洋平と美優
「コレにしようか?」
「うん」
「お写真お撮りしますよ」
「あ、ありがとうございます。お願いします。」
と、スマホを渡す洋平
ここちゃんも、機嫌良くニコニコ笑っている
「お嬢様のドレスは、いかがなさいますか?」
「購入しようと思っているのですが…」
「左様でございますか。当ホテルでも、系列店でお取扱いしておりますので、本日、数点ご用意がございます。お申し付けくださいませ。」
「でしたら、ぜひ見せてください。娘に合わせたいです。」と、ここちゃんのドレス選びが始まった。
「可愛い〜♡」
「可愛いね〜♡」
親バカ炸裂…
しかし、本当に可愛いからスタッフさん達もメロメロ
ここちゃん、機嫌が良くニコニコしているから、
余計に可愛い〜♡
美優と洋平に合わせて、ここちゃんの衣装も…
オフホワイトと、ブルーのドレスを選んだ。
「可愛い〜♡」と、言われると
とても機嫌が良い
「モデルの素質あるんじゃないか?」
「ヤダ〜親バカよ」
「いえいえ、ホントに可愛らしいですよ。」
「可愛い〜♡」
「お写真撮ってもイイですか?」
と、スタッフさん達の写真撮影会が始まった。
親としても、褒められると嬉しい。
「アイドルみたいですね」
「お人形さんみたい」
「可愛い〜」
なぜか、訳の分からないはずのここちゃん
カメラ目線でにっこり笑う
「ほら、やっぱりモデルの素質あるんじゃない?」
「将来が怖いわね〜」
そう言いながら嬉しそうな2人
最後に3人で撮影していただき
衣装は決まった。
ここちゃんも疲れただろうから、
あとは、後日、ネットでのやり取りと、
次は、ここちゃんを預けて打ち合わせしようと、 帰ることに…
車に乗ってすぐに、ここちゃんは、おネム。
後ろのチャイルドシートで、一瞬で眠ってしまった。
「ここちゃん、疲れたね〜ごめんね」
「美優も疲れただろう?今日は、もう家でゆっくりしよう。」
「うん、そうだね。洋平もお疲れ様」
「おー!お疲れ。美優、可愛かったよ」
「ふふ、ありがとう。洋平もカッコ良かったよ」
「惚れ直したか?」
「うん」
「え?何?今日は素直!」
「いつも素直だよ」
「そうだなぁ。俺の奥さんは最高だ」
と、手を握る洋平
「幸せ♡」
「美優〜!」
『抱きしめたい!ウ〜でも運転が…』
「ふふ」
「何?」
「今、抱きしめたい!って思った」
「うん、すごいなぁ、以心伝心」
「キスしたいと思った」
「うん、なんで分かるの?」
「洋平は、キス魔だから…」
「ハハ、そっか…じゃあ、あとでな!」
「ん?予約?」
「あ、イイね、予約お願いしま〜す」
「ふふ」