大和さんは突然泣き出した私を見て、ギョッと目を見開き動揺している。私を抱き締めようとした腕は行き場をなくし、そのまま留まっていた。泣きたくなんてない、落ち着いて話し合いたい。だけど、なかったことにしようなんて大和さんが言うから、我慢ができなかった。
なんでいつも大和さんは、自分だけが我慢をしようとするんだろう。私のことばかりを考えて、尊重しようとしてくれるんだろう。大和さんの『気持ち』を、なかなか聞かせてくれないんだろう。その理由は明確だ。
――――私が大和さんよりも『年下』だから。頼りないから。
ぐっと涙をこらえようと瞼に力を入れても、まるで決壊したダムのようにそれは止まらず、頰を伝い、テーブルを濡らした。
「……雫、わ、悪い……あのな」
「……いつも、我慢させてごめんなさい」
「我慢?我慢……我慢なんてそんなにしてねぇが」
「だって、結婚なんて……大切なことなのに……もっ*****
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