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先生「はーい皆~、席についてー」
ガヤガヤとした教室に先生の声が響き渡った。
「今日は転校生を紹介するぞ。さ、黒板の前で自己紹介して」
転校生「..はじめまして。関西から引っ越してきました、古田名斗です。」
先生「仲良くしてやってくれな。席は~、そうだな宇佐美太一の隣が空いてるな。あのサッカー少年の隣だ。」
そこに座って。と、爽やかで少しおおざっぱそうな先生が担任の、四年一組のクラス。
1時間目に転校生の挨拶を済ませた古田名斗は
すっかりクラスの人気者になった。
宇佐美太一「よろしく~。転校生来てしょっぱなから国語かよ先生。ノートと教科書持ってきた?」
古田名斗「うん。よろしく、」
木の机に木目の床、黒板に先生の大きな重い机。
先生からは少しの案内と国語の授業、といっても本読みくらいだが、チャイムが鳴る頃には
『あ、そうそう、宇佐美と古田の家は帰り道同じ方向みたいだから、なにかわからない事があったり学校の事でも何でも、ちょうど席も隣だし宇佐美が教えてやってくれな』
と、明るく伝えると「次の時間は算数だからこないだのテスト返却するぞー。」と言って教室を出て行ってしまった。
生徒「俺高尾和彦!よろしくな」
「俺は日野!俺も俺も!俺は圭!俺は~..!」
男子生徒たちは五,六人ほどが終始宇佐美と古田名斗の机に集まって転校初日その日はどの休憩時間も、いつにもまして一組の教室は賑やかだった。
下校時刻になると、先生から言われた通り
宇佐美太一が古田名斗と通学路を下校した。
名斗「ねぇ、太一はサッカー好きなの?」
宇佐美「おう。それに最近の体育はサッカーだぜ。ドッジの日もあるけど。…明日体育あるな、体操服わすれんなよ」
名斗「うん。じゃあ、僕こっちだから。」
宇佐美「じゃあ明日もこの信号んとこで朝待ち合わせな。遅れんなよ」
じゃあ。と言ってそれぞれ帰宅した。
夜見小学校の四年一組には、
桜の咲く季節も過ぎた6月の今日、
転校生がやって来た。